最終順位発表 ページ27
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最後のステージを終えて始まった順位発表。
モニターに映し出された12位の文字と
私とチェヨンオンニ
会場は静まり返る。
それと裏腹に私の心臓は音が聞こえるんじゃないかと思うくらいうるさい。
別にデビュー出来なくたっていい。ここで得たものは全て私の糧になる。
だけど、もし、本当に、奇跡が起こるんだとしたら、どうかデビューさせてください。神様。
そんな薄い望みを抱えて私はモニターを見つめる。
「12位は...
イ・チェヨン練習生!!!」
呼ばれなかった名前。わかりきっていたことだから辛いとか絶望感とかは全くない。
ただただオンニたちはすごかったな、かっこよかったなと称賛の言葉しか出てこなかった。
「..オンニ!!おめでとうございます!!」
「..あり..がと」
オンニがメンステに歩いていく。
私はその背中を見つめていると目には涙が溜まっていた。
頭では考えないようにしていたけど心は騙せない。
デビューなんて夢のまた夢だと思っていたから、こんな近くに手が届きそうなところまで来れたことが初めての体験だったから何も思わないわけなかった。
「悔しいなぁ..」
私がぼそっと呟くと
「私達よくやったよ」
そう言ってカウンオンニの手が私の手を掴む。
よく頑張ったよね。本当に
100日間。先生達にボロクソに怒られながらそれでも挫けずやめることはしなかった。競争の厳しさも、自分の弱さも、仲間との別れも、仲間への信頼も、全部知った。
だから後悔なんてしない。
「それでは、惜しくも13位で落ちてしまいました、佐倉A練習生。コンセプト評価では苦手な歌を克服し、難しいパートを歌い上げました。感想をお願いします」
「..残念ながらデビューはできなかったですが、ここでの経験を活かして国民プロデューサーの皆さんとまた会えるように沢山努力します。
番組も終わって私達はデビュー組におめでとうと言いに行く。
「オンニィィィィィー!!」
「泣くな泣くな。仮にも1位でしょ?」
「仮じゃないです〜!!オンニとデビューしたかったです」
「私もだよ〜まぁすぐそっち行くからまってて」
「..オンニィィィィィ」
可愛いんだからウリマンネは、、、
可愛いウォニョンを抱きしめた視線の先には
「..A」
ハユンがいた。
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作者名:チーズケーキ | 作成日時:2024年2月19日 14時