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「..まってなにするって?」



「..再婚」



「誰と?」


「韓国人」


「え、なんで韓国人?てかなんで急に結婚?」


「ほら、時々茉莉に会いに韓国行ってただろ。初めは韓国語も読めなくてその時に助けてもらった人なんだ」


「なるほど。」


一つもわからん。
恋愛ってそんな簡単なもんだっけ?
いやまぁ、ちゃんと恋愛したことなんてないんだけども。
そんな初めて出会ってーって、なかったらナンパなんかないのか。
自分の中で一つ結論をつけて私は、父を見なおした。


「A次第なんだけど」


「いや、別にそれはいいけどさ、なんで?仕事は?」


「そこら辺は長くなるから後で話すよ。」


「それで..オフなのに申し訳ないが..今日会って欲しいんだ。」

「はい?」


なに突拍子のないことを言ってるんだ。この人は。
姉の父親だ。本当にそう思う。
姉もよくそーやって突拍子の無いこと言ってたなぁ。
アイドルになるときもそうだった。なつかし。
...思い出すのは後にしよう。泣きそうだ。


「..今日じゃないと会う時ないだろ?」


申し訳なさそうな父に私は断れない。
と言うか、別に断る理由もないし父が幸せなら私はそれでいいと思う。あの母親にいっこも思い入れないし。


「うん。わかった」


「じゃ、これ着て欲しいんだけど」


うーん。やっぱりこの人お姉ちゃんの父親だ。
渡されたのは黒の綺麗なワンピース。
父が姉の誕生日プレゼントで買ってあげてたものだ。
姉が着た姿は綺麗でマジでお姫様に見えた記憶が..


「お姉ちゃんの?」


「買ってから1回しか着てないし、勿体無いし、な?」


「私似合うかなぁ...」


「似合うよ。..お前は、正真正銘茉莉の妹だよ」


「あ、ありがと」


あまり言われたことのない真正面からの褒め言葉に私はたじろいだ。

父から渡されたワンピースを着てやってきたのは高そうなレストランだった。うちにこんな高そうなレストラン用意する余裕あったんだ...


「予約してた佐倉です。」


「お待ちしておりました。ご案内いたします。」


案内された席に行くとその席にいるのはめっちゃ美人だった。


「初めまして。チェヨンエです」

「....」

「A、挨拶」

「あ、..佐倉Aです、..」

「ごめんね、緊張してるみたいだ」

「全然大丈夫よ。急に言われたらびっくりするもの」



違うんだ。ヨンエさん..
美人すぎて喋れないんだ...
私は美人を目の前に空いた口が塞がらないまま突っ立っていた。

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作者名:チーズケーキ | 作成日時:2024年2月19日 14時

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