【urt】オオカミ拾いました。【utit】 (ページ8)

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俺は、道端で倒れている所を何故か俺が見える人間に拾ってもらった。…その時、なぜかやまだが居なかったのが唯一の気掛かりだ。
そこから色々あって、家に住むことになった。快く拾ってくれた方であり、家主の都築(つづぎ)さん(ネームプレートみた)はとてもお人好しなのか、これまで着ていた服は洗濯して俺の服まで貸してくれるらしい。…どの男のやつかは知らないけど。

住む代わりに買い物について行くという、本当にそれだけでいいのか？と思うような簡単な仕事を任された俺は、なぜか急いで着替えてきた都築さんを見ていた。

『どう？』

そう言って都築さんは俺の前でスカートを翻し、軽く浮いたレースが大人な可愛さを残す。
…正直言って、不用心すぎないか。簡単に家にいた男のこと信じちゃうし、目の前でめちゃくちゃ可愛い格好して誘うとか。

『…すげぇ可愛いけど、足出過ぎ』

『え、お母さん？』

そう言うと、なんとも複雑な顔をして固まる都築さん。こんな顔、誰にでも容易く見せてたのか…とこちらまで複雑になっていると、ぐらりと視界が歪む。…あぁ、この前の発l情l期(ヒート)いつだっけ。鞄無くしたし薬もない。覗き込んできた都築さんの顔を見て、確信する。もうダメだ。

『大丈夫！？』

『…っ、離れろ…！』

『え、』

そこからは記憶が途切れてしまった。

ーーーーー

気づけば、俺の下で色々と危ない格好になった都築さんがいた。
服ははだけて白い首元が見えているし、咳き込んで赤く目を腫らしている都築さんに一瞬沸いた欲を抑えると、ようやく彼女をこうしてしまったのは俺だと自覚した。

「…っ、ごめ、！」

「……大丈夫だよ、」

少なからず出会った時に彼女に湧いた情が、こんな所で仇になるなんて。
俺がこの家に来なければ良かった、だなんて思いの裏にどこか嬉しさを感じている自分を、自分で理解することが出来ない。…自分が、これまでで一番恐ろしく感じた。

「…ね、買い物一緒に行くんでしょ？」

______けれど、こんな時でさえ彼女はお人好しを発揮するらしい。