これも日常【うらたぬき】

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いつの間にか楽屋に戻ってきていたらしいセンラが様子を伺うように聞いてくる


｢あ、センちゃん久しぶりだね｣

｢いやほんまよ、仕事は慣れました？｣

｢仕事ねぇ、毎日会社爆発しないかな！って思いながら出社してるよ｣

｢はは、分かります、センラもサラリーマンしてた時は毎日思っとった｣

｢脱サラずりー｣

｢まだまだいけますよ、頑張ってぇな。…で、センラはどうでした？｣


どうしても感想が欲しいらしいセンラがちょっと可愛く見えたから今日のテンションはだいぶおかしいんだと自分でも思った


｢んー、センちゃんはねえ、歌上手くなったと思うしあとあれ、間の小芝居良かった！演技うまくなったなあて思ったかな！｣

｢やばい、Aに褒められるとか泣きそうやわ、ほんまに現実…？俺死んでないよな？｣

｢現実だから戻ってきな｣

｢あっ、ちゃんと冷たい…｣


うらたさんにも滅多にかっこいいとか好きとか言わないし、他のメンバーに対してなんてもっと言わない

きっと素直だった頃のわたし(10さい)くらいなら言ってたんだろうけど最近はもうめっきりだった

やんややんやと急に騒がしくなった室内で近状報告をしていると、私を抱いたまま何も言わずに聞き役に徹していたうらたさんが口を開いた


｢で？俺はどうだったの？｣

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