これも日常【うらたぬき】

＃１２ ページ11

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｢あ”ぁ”ぁあ、、寒い寒い寒い 寒すぎでしょなにこれ｣
陽も昇らない明け方午前3時。

私は1人寂しく最寄り駅の改札口で人を待っていた

私をこんな時間に呼び出した当の本人はまだ着いておらず、なぜこんな時に限って待ち合わせの30分前に到着してしまうのだろう。
早めに支度を終えて家を出た自分自身に嫌気が差した

ことは遡ること大晦日の21時38分。
唐突に推しである彼からメッセージが送られてきた


うらたさんお前明日空いてる?
うらたさん正月だし予定あるならそっち優先してな
別に空いてるけど
うらたさんまじ?
まじ
うらたさん初詣行かね?
なんだそんなことか
行く


絵文字も顔文字も一切使われていない簡潔なやり取り。

まあそんなこんなで割と大きい神社に行くことになってしまった以上、日が昇ってからでは参拝客でごった返すしリスナーと遭遇したら不味い、とのことで午前3時に最寄り駅に向かわねばならない羽目になってしまった。早朝も甚だしい


｢うおっ、来んの早くね！？｣

｢早く来すぎた… さむい、｣


漸く姿を見せたうらたさんはてっきり自分のが先に着いていると踏んでいたのであろう。

私の姿を見るなり酷く驚いていた

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