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「なんかうらた最近変だよ……? どうしたの?」
💚「変… 変だよな。俺もなんでかわかんねえ。お前に心かき乱されて、平常心保ってられなくなってんのかもな。誰かに独占されたくないって思うのは初めてで、よくわかんねえんだよな。」
うらたはすごく難しそうな……
見たこともないくらい悩んだ顔をしていた。
困っていて泣きそうで、辛そうだった。
「うらた……」
思わず体を起こして抱きしめてしまった。
少し傷んだ足と、だるくて重い体は自分のモノのように感じられなかった。
💚「え?」
「うらた…… 私その、うらたの気持ちが初めて分からなかった。ごめんね でも、私は誰かのだけのものになったりしないから みんなのこと同じように好きで大切で失くしたくない人達なの。」
動揺しているのかうらたの腕は宙ぶらりんになっていて、
体はピクリとも動かないほど硬直していた。
💚「………でも、こういうことするのは俺だけにして。」
「え?」
💚「他の奴らにやったら殺す。」
そう私から離れながら言ったうらたの顔は少し怒ってるみたいにムスッとしていてでも、耳は真っ赤っかだった。
うらたのことが心配になって思わず抱きしめちゃったけど、我ながら凄いことをしてしまったな…。
いつも態度がおっきくて弱さなんて見せないのに、今うらたは私に弱点を見せて縋るように私の言葉を求めてた。その姿がなんとも守ってあげたくなるようなものだった。
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作者名:むん | 作成日時:2023年5月29日 21時