正直、とても窮屈です。 (ページ44)

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｢…ごめんなさい。ちょっと頭冷やしてくる。｣

そう言うと、あの傷だらけの足を使って立ち上がろうとした。

❤️｢ばか！今動くと傷悪化する！！暫くは安静にしとけ！！今は危ないから俺から離れんなや。｣

｢…ごめん、｣

暗い。

俺たちの部屋に初めて来た時みたいに暗い。

俺の腕につかまりながら震える体は小動物みたいに弱そうで、

直ぐに死んでしまいそうだった。

いつもみたいにキラキラの目じゃなくて、真っ黒で辺りが見えていない。そんな色をしていた。

❤️｢雑魚ちゃんごめん。謝らないで。俺もちょっと冷静になるから少し時間ちょうだい。｣

そう言うと雑魚ちゃんは俺の腕の中でギューッと小さくなり、静かに泣き出してしまった。

弱い。

この子は体の隅から隅まで弱いんだ。

普通の女の子なんやな。

うらさんたちに連絡をして、雑魚ちゃんの手当の準備を先に部屋でしてもらう。

うらさんからは『俺寝てたのに。』『Aのことお前が怪我させたの？』

なんて不満と咎めるメッセージが返ってきた。

色々落ち着いたら話すとだけ返して、雑魚ちゃんをそのまま横抱きにして部屋に戻る。

壊してしまった壁をだいたい元あった通りに片手で(・・・)修復してから歩き出した。

雑魚ちゃんに心配されるほど俺、弱くないんやけどな。