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💚「じゃあ、始めるからなにか適当なこと考えて目瞑って」
そう言うと、杖をわたしのおでこにそっと当てた。
私もうらたに言われた通り目をつむって、今日の夜ご飯のことを考えた。
💚「お前まだ腹減ってんの？」
「え？！ち、違うけど…」
💚「大盛りミートソースパスタ、思い浮かべてたもの」
「せ、正解…」
💚「じゃあ次は人物思い浮かべて。人を当てる方が難しいから」
「分かった……」
あっさり考えていたことを当てられて少しゾワッとしながらまた目を瞑り、とりあえず誰かを考える。
……外寒そうだな。
雨いつの間にか上がってたけど、外はぬかるんでて気持ち悪いだろうな。
ああ見えて意外と真面目なんだな…
💚「なんか胸糞悪い」
「え？！」
💚「なんでそんなさかたの心配ばっかしてんの。お前と違って強いって言ってんじゃん」
「それはそうだけど…… でも強い魔法使いの前に私たちは人間だし、高校生だし…… ある程度強かったとしても傷つけられたら血は流れて、痛い思いはする訳じゃん。みんなの誰かがそんな思いするの私苦しくて嫌だよ…。」
💚「……さかただけじゃなくて？」
「え？」
💚「もし俺がさかたと同じことしてたら同じように心配してくれんの？」
「当たり前でしょ？みんなにうらたが含まれないわけないじゃん、どうしたの？」
💚「俺もわかんねえ。なんか今日センラとずっと一緒に居たみたいじゃん。それ知った時すげえ嫌な気持ちになった。センラに対して。今も、さかたに対しておんなじ気持ちになった。」
「うらたは私のこと好きすぎだね」
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作者名：むん | 作成日時：2023年5月29日 21時
