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今日から普段通りまた授業を受けるのだが、
なんだか寮生活を始める前よりもモチベーションが高い気がした。
先生の言ってることはちんぷんかんぷんでも、知ろうっていう意欲が湧くし、
実戦魔法はダメダメでも、どうしたら力が出せるか、
私が魔法を使えるようになったらどう立ち回るか。
そう考える余裕さえあった。
きっと4人のおかげだろう。
つよつよ魔法使いの元にいれば、自分も頑張ろうと思える。
しかもそんな人達が私の味方だ。
心強さは桁違いだ。
いつもなら疲れきってる四限終わり。
だけど、今日はルンルンという気分で朝作ったお弁当を開ける。
みんなにお弁当はいるかと聞いたところ
購買で買うとか、
創造魔法の練習で自分でお昼を作り出すとか、
各々の理由で断られてしまった。
まぁそれもしょうがないか、と思い
自分の机でお弁当を広げる。
すると、私の机の上に置いてあったはずのお弁当箱は宙に浮かび、
逆さまにひっくり返った。
｢…いい気味｣
同じクラスの女の子だ。
私にしょっちゅう嫌がらせをしてくる子。
わざと低い声を出しているような、
聞いていて決して心地よくない声。
｢あんた、どういうつもり？｣
｢え？｣
私はというと、目の前でひっくり返ったお弁当をあーあという気持ちで眺めていた。
土足のこの学校で、拾い食いなんて出来たもんじゃないし、
創作魔法だって使いこなせない私はどうしろと。
｢ちょっと！話聞いてんの！｣
すると体がヒョイッと浮かび、すぐさま全身に衝撃が走った。
｢いっ｣
廊下まで突き飛ばされた私は壁に打ち付けられたみたいだった。
背中がヒリヒリする。
頭も急に鉛のように重く感じる。
｢…なんであの4人と同じ部屋なの。ありえないんだけど。なんで私じゃないの！！！｣
私の胸ぐらを掴み、無理やり立たせてそう怒鳴ってきた。
あぁ、この子は彼らが俗に言う__
【害悪】なのだろう。
大して高みを目指さず、ここの辺りでいいやぁ〜と
魔法をふりかざす、
弱いものいじめを得意とする魔法使い。
そんな害悪を彼ら4人は、心底嫌う。
｢なに？しんでんの？｣
そう言われてからだろうか。
周りがやけにうるさくなったのは。
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作者名：むん | 作成日時：2023年5月29日 21時
