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××
『ねえ、明日は晴れるかなぁ。』
「晴れるで、絶対!」
俺、晴れ男やもん!なんて。
含まれた意味になんて本当に気付かないんだね。
『そうだね、坂田は私にとっての晴れ男だ。』
「え??」
『これも調べとき、宿題ね!』
さっきまで響いていた雨音が静かになった。坂田が私に降っていた雨を止ませてくれた。
明日は晴れるといいなぁ。
この空も、私の空も、坂田の空も。
キミは私にとっての太陽なのかもね。
「なあなあ!明日も一緒に帰ろ!」
『え〜〜仕方ないなぁ。』
『明日は私にチョコアイスを頂戴ね?』
そう言って笑う。
私が笑えば、坂田も嬉しそうに笑う。
明日の約束。
未来の約束。
願わくば、これからもずっと晴れますように。
『……坂田、』
『いつもありがとね!』
「え!!ちょ、もう一回言って!」
『やーだ!』
「じゃあせめて好きって言って!!」
ヒュッと息が鳴った。
数秒経ってから赤くなったから、きっと無意識だったんだろう。思わず吹き出して笑ってしまった。
『好きだよ。』
みるみるうちに真っ赤に染まってく顔にニンマリと笑ってから、坂田に近づく。
『先輩の次にね!』
「〜〜〜〜ッ、ズルイ!!」
言い逃げをするように、そのまま先を歩けば、不満そうに叫んでから走って追いついてくる。
そのまま、2人並んで歩きながら笑った。
×
『…………まだ、ね?』
××
明日は晴れますか/となりの坂田。
by real
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