推しの綱海の妹になったんだけどこれなんてご褒美？ (ページ4)

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4話ページ4

生後4ヶ月、大分首も据わってきて、玩具とかを手で掴めるようになってきた。

にーには一つ一つの単語を前よりしっかり喋れるようになっている。最近はAー、Aーと、私の名前を何回も呼んでくれる。

しかし、私の心は16歳、玩具で遊んだりは滅多にない。もちろん、お母さんやお父さんが玩具で遊んでくれれば、遊ぶふりをする。

頻繁に泣くこともない。お腹が空けば、泣くふりをする。前、にーにがハンマーの玩具で私の頭を叩いたとき、泣かなかった私は、両親に褒められた。

それでも、暇なもんは暇。好きなテレビも観れないし、まだ字が読めるような歳でもないので絵本もくれない。今は、にーにの成長を見守るばかり……。

「A、おもちゃ」

「あーと」

にーにの面倒見がいいのは赤ちゃんの頃かららしい。父と母の真似をして、玩具で遊んでくれる。それが堪らなく嬉しい。

因みに、私は母乳を飲んでいない。普通にミルクを飲んでいる。流石に恥ずかしいので、母乳を飲ませようとさせられたときに全力で拒否したら、哺乳ビンにしてくれた。

「いーいー」

「あーに？」

にーにと呼ぶと、なーにと聞き返してくれる。こうしてたまに、にーにで遊ぶこともある。

呼んだら反応してくれる人がいるというのは、幸せなことだ。死んだ人は、話しかけても答えてはくれない。

前世では、赤ちゃんの頃の記憶がないもので、こんなにも愛されてることを知らなかった。前世では感じることのできなかった幸せを、今感じることができる。

ということで、私も早くにーにのことをちゃんと呼べるようになりたい。話す練習を始めよう。最近、奇声を発することは出来るようになってきた。お母さんを呼ぶとき、未だに「あーあ」である。

「あーあ」

「ちがうよ。まーま」

「あ……あ？まー？」

「まーま」

にーにが一生懸命教えてくれている。教えられている身だが、めっちゃ微笑ましい。

まだ舌足らずなので、上手にママと言えない。おそらく、私は座ったり立ったり歩いたり、話せるようになったり字が読めたり。そういうことを、他の子供よりも大分早くできるようになるだろう。というか、字はもう読める。

にーにの成長も早く、掴まらなくても歩けるようになっている。

今は3月。今年でにーには2歳になる。できることも増えるんだろうな。