推しの綱海の妹になったんだけどこれなんてご褒美？ (ページ3)

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3話ページ3

こちらも負けじと見つめ返すと、にーには笑った。あの爽やかな笑顔の赤ちゃんバージョンを私は見ることができたのだ。

あ……鼻血出そうかも。

「笑ったわ。自分の妹ってわかるのね」

「可愛いからね。条介はシスコンになるぞ！」

「やめなさいよ、そういうこと言うの」

いいんですお母さん、それを望んでいますので。

将来、にーにが塔子ちゃんといい感じになるのが私は少し嫌だ。いや少しどころではない。凄い嫌だ。

もうそれを阻止するために全力でシスコンにさせる。綱海✕塔子のカップリングが好きな人、ごめんなさい。どうか私を許してくれ……!

そういえば私の誕生日っていつなんだろう。私的にはにーにと一日違いとか、或いは同じがいいんだけどな。

でもにーにの誕生日っていくら調べてもわからないんだよね。どうなんだろう。(綱海の誕生日は作者が適当に決めちゃいました。夏っぽいので8月1日とかでいいですかね)

「じゃあね、また明日来るよ。条介、バイバイして」

「バイバイ」

「あーあ、ばーばー」

「あら、Aのこと呼んだんじゃない？」

「条介もこれからお兄ちゃんだからな。いっぱいかわいがってあげようなー」

「うー」

そりゃ嬉しい。可愛いがってください。大歓迎です。

にーに達が帰った後、お母さんはたくさんのことを教えてくれた。私が綱海Aであること。私の兄が綱海条介であること。

私の誕生日は11月2日らしい。兄の誕生日は8月1日。いや冬かよ。せめて夏に産んでほしかった。なんて、我儘すぎるね。

そうそう、ここはイナズマイレブンの世界で間違いないらしい。初めは違う可能性も考えたのだが、にーにの髪が桃色だった。もうこれだけで確信できる。赤ちゃんの頃から髪が桃色って、あんまりいないからね。

耳を使ったり気合で目を開けたり、頑張り過ぎて体に負担がかかったのか、急に眠たくなった。

スッと目を閉じると、あっという間に眠りに入った。

「おやすみ、A」

新しい母の優しい声が、とても心地良かった。