きり丸の意見の段 ページ13
NOside
黒木
「では意見がある人ば挙手してください」
口に手を持っていき、コホンとひとつ咳払いをし、庄左ヱ門は言った。
任暁
「はい」
黒木
「どうぞ」
一番手は、一年い組任暁左吉だ。
任暁
「昼も言ったけど、僕は彼女を信じる。神崎先輩を助けてくれたのはAさんだ」
その意見に抗議しようと、多くの者が手を挙げて“はい”を連呼した。
庄左ヱ門が、みんな静かにと言うと、部屋は一気に静まった。庄左ヱ門はそれを確認し、手を挙げている内の一人の名前を口に出した。
黒木
「それじゃあ三治郎」
夢前
「はい。僕は反対です。神崎先輩をここまで連れてきたのは狼だと小松田さんから聞きました。それに、神崎先輩を天女が助けたというのは噂じゃないですか！」
それに、すばやく左吉が手を挙げた。
黒木
「左吉」
任暁
「噂じゃないね。あの後、潮江先輩が謝りに来たんだ。それで僕が神崎先輩のことを聞いたら、Aさんがその狼に忍術学園まで運ぶように言ったって仰ってたし」
左吉の言葉に、三治郎は歯をギシリと鳴らした。二人は向かい合い、お互いを睨みつけていた。
庄左ヱ門はそれに気づき、慌てて会議を進行させた。
黒木
「ほ、他に何か意見がある人は？」
きり丸
「はい」
黒木
「きり丸」
今度はきり丸が手を挙げた。
乱太郎としんべヱは、きり丸を眉を下げて心配そうに見た。
きり丸は、そんな二人に気づかぬふりをした。
ごめん、乱太郎、しんべヱ。でも、Aさんが良い人だってこと、チャントお前らにわかってもらいたい。その為には……。
きり丸
「俺は一人ずつAさんと話をしたら良いと思う」
黒木
「それはなんで？」
きり丸
「Aさんと話す前は、天女なんて消えればいいと思ってた。でも、Aさんと話してみたら、なんだか心がすっきりしたんだ」
きり丸はAというのは話した時の気持ちを、精一杯言葉に表現しようとした。その一生懸命さは、誰にでもわかった。
だからこそ、きり丸が騙されていないかと不安になってしまうのだ。
きり丸
「それに、一度も関わっていないのに悪いと決めつけるのはやめてほしいんだ」
黒木
「確かに、きり丸のことを意見は一理あるなぁ」
本当に一対一で話すの？
でも怖いよ。
どうする？
皆、お違いの顔を見合ってコソコソ話しだした。
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ぬう(プロフ) - 久しぶりに天女系の作品見た1番すんなり受け入れられた…初めてｯｯｯ(汗)完結されていて少し悲しいですが面白かったです！ (8月10日 7時) (
レス) @page25 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - これで完結なんでしょうか……？ とても面白かったです！ 個人的にはこの先が気になるところ……綾部くんと鉢屋にめちゃめちゃヒヤヒヤしました。夢主ちゃん、頑張れ！！ (2022年6月1日 22時) (レス) @page25 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - ぜひ完結まで読みたいです。大変かと思いますが更新していただけると嬉しいです！ (2022年3月13日 12時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
こあ - 面白いです頑張ってください (2020年3月14日 18時) (レス) id: bc36a2a3f7 (このIDを非表示/違反報告)
紗那(プロフ) - とても楽しみにしています！更新頑張って下さい！応援してます！ (2019年11月6日 23時) (レス) id: a5ce07c098 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉兎野鳥 | 作成日時：2018年9月25日 15時
