だから馬鹿は嫌なんだ

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こういう時に限って、なぜか先輩と二人になってしまう



ケラケラ笑いながらフットサルをしてるAを見ていた



あ、こけそう、こけなかった



「あぶな」



先輩が思わず声が出た俺を見る




「鈍臭いもんな、A」




「そうっすね」



「泣き虫だし、意気地なしだし、怖がりだもんな」




深く、傷ついたようなAの泣き顔が思い出される



「そんなやつが、告白するのにどれだけ勇気が必要だったか、想像したか？」



先輩は、まだAを見ていた



「そんなやつが、なんで言おうと思ったのか、考えたことあるか？」



答えられなかった



「そんぐらい、お前のこと好きだったんだろ」




ギュ、と心臓を握られてるみたいな気分




「本当は口出すつもりはなかったんだけど、向き合ってやれよ。Aにもミスコン女にもかっこついてねーじゃん今」



全部お見通し、だった



先輩に言われるまで、動けないなんてかっこ悪い



それも、Aの彼氏に言われるなんて



そうだ、向き合わなきゃダメだよな




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