不安なのは、俺も ページ42
「え、ちょ、至さん？！」
じたばたともがくA。俺は少しだけ腕に力を込めて言った。
「……一人で抱え込まないって、約束して」
「え……？」
大人しくなったAを抱きしめたまま、俺はAの肩に顔を埋める。
「お前なら、絶対受かるから。……辛いことは、ちゃんと全部言って。一人でため込んで、壊れないで」
「……約束、します」
「本当に？」
「はい」
手が震える。声が震える。
今の俺、すっごくかっこ悪い。
「……迷惑とか考えないで。ていうかむしろ迷惑かけて。ちゃんと頼って、甘えて」
「……はい」
「……他の皆には言いにくいことも、俺にはちゃんと言って」
「……はい」
「……稽古忙しくてもイベは付き合って」
「折角かっこいいこと言ってたのに最後それですか」
くすくすと笑うA。
そして、あやすように俺の背中をぽんぽんと叩いた。
「ちゃんと約束しますよ。辛いことも他の皆に言えないこともちゃんと言いますし、思いっきり迷惑かけます。勿論、イベも付き合いますよー」
「何で俺が我儘言った子供みたいな感じになってるの」
「他はともかく最後のは完全に我儘ですよ」
少し笑った後、ふぅ、と息をついてからAが言う。
「……ありがとうございます。心配してくれて」
「……アレ知ってて心配しない方がどうかしてるから」
ゆっくりとAを離す。
「はっ、至さんなっさけない顔してますね」
「あーうるさいうるさい。今からレベラゲ付き合え」
「はぁ？！明日会社！今何時だと思ってるんですか！私弁当も作らなきゃいけないんですけど？！」
「知らない。あ、いつもの唐揚げよろ」
「たらこご飯のおにぎり入れるぞ……」
最後の言葉は聞こえなかった振りをしてソファに座ってコントローラーを握る。
「はよはよ」
隣をポンポンと叩いてAに座れと示す。
「はぁ……へいへい」
何だかんだ言いつつもこうして付き合ってくれる。
勿論次の日は寝不足だったし弁当には唐揚げ入ってたけどたらこおにぎりも入ってた。
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キャラメルドロップ(プロフ) - 暁さん» コメントありがとうございます。酔った至さんは絶対入れたかったので可愛いと云っていただけて嬉しいです。これからもよろしくお願いします (2017年6月23日 21時) (
レス) id: 2ac9dd5393 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 酔った至さん可愛い！！ (2017年6月23日 10時) (レス) id: 76ea3d36a7 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメルドロップ(プロフ) - コメントありがとうございます。マイペース更新ですがこれからもよろしくお願いします (2017年6月20日 17時) (レス) id: 2ac9dd5393 (このIDを非表示/違反報告)
優 - 至さん､､、最高！！！ (2017年6月20日 17時) (レス) id: cf1c8d1141 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キャラメルドロップ | 作成日時：2017年6月12日 2時
