脆くて弱くて ページ24
ぱたん、とドアを閉める音が静かな部屋に響く。
Aを抱きしめる腕に少し力を込めた。
「……ごめん」
「え、何で謝るんですか？」
「……なんとなく」
「何ですかそれ」
クスクスと笑うAの肩はかすかに震えている。
何で来るの、とか思ったけど少し考えれば分かること。
……飲み会が終わるまで監督さんのところにでも預けておけばよかった。
廊下でそのことに気づき、一気に酔いが醒めた。
「普段色々言ってますけど、至さんのこういう実は優しいところ結構好きですよ、私」
俺の心中を知ってか知らずか、Aはそう言った。
「……Aも酔ってるんじゃないの」
Aが酔うなんてありえないけどね。
ていうか、お前はそういう意味で言ってるんじゃないだろうけどさ。
……そんな笑顔で言われたら、勘違いするよ？
なんて。
「かもですね。……もう寝ますか？」
「そうする。はよはよ」
「ベッドまで連れてけと」
「どうせ寝るところは同じでしょ」
こうやってあからさまにスキンシップをとっても気付かないお前が、そんな都合のいいこと……。
あればラッキーだけど、確率は低い。
「ほら、着きましたよ」
「ん。……お前寝れるの？」
ベッドに入って、尋ねれば少し困ったような顔をするA。
ある日をきっかけに、此奴は１人じゃ眠れなくなった。
今までは此奴が寝るまで俺が電話で話してたけど……。
「同じ部屋に人が居れば、多分大丈夫です」
「……無理そうだったら来ていいから」
壁側に寄って、開いたスペースをポンポンと叩く。
「……はい。おやすみなさい、至さん」
「……おやす」
……泣き笑いみたいな顔すんなっての。
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キャラメルドロップ(プロフ) - 暁さん» コメントありがとうございます。酔った至さんは絶対入れたかったので可愛いと云っていただけて嬉しいです。これからもよろしくお願いします (2017年6月23日 21時) (
レス) id: 2ac9dd5393 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 酔った至さん可愛い！！ (2017年6月23日 10時) (レス) id: 76ea3d36a7 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメルドロップ(プロフ) - コメントありがとうございます。マイペース更新ですがこれからもよろしくお願いします (2017年6月20日 17時) (レス) id: 2ac9dd5393 (このIDを非表示/違反報告)
優 - 至さん､､、最高！！！ (2017年6月20日 17時) (レス) id: cf1c8d1141 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キャラメルドロップ | 作成日時：2017年6月12日 2時
