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甘えん坊 side左京 ページ23

「A〜……」

「あーもー何ですか」

「ふふ……」

「はぁ……」


結論から云う。

茅ヶ崎が酔った。

「普段もこのくらい素直ならいいんだがな……」

「これだけ甘えててもAちゃんは気付かないんだよね」

ある意味凄いね、と呟く雪白の考えももっともだ。

Aの肩にもたれかかっている茅ヶ崎は心を開いた猫のようだ。

それを慣れた様子であしらうAも流石としか言えない。色んな意味で。


「……茅ヶ崎は酔うとそんな感じなのか?」

「左京さんたちの前では酔ったことないんですか?」

「そうだね。まあ飲み会自体も片手で数えられるほどしかしていないけど」

Aは「そうなんだ」と呟いてから答えた。

「大体こんな感じです。勿論外飲みの時はセーブしてるので宅飲みの時だけですけどね」

「甘えん坊になっちゃうんだね。大変だ」

「毎回毎回されてれば慣れますよ」


そう云うAは遠い目をしている。

「じゃあ、私たちはお暇しますね。至さんも黒歴史これ以上増やしたくないでしょうし」

「ああ、そうしてやってくれ」

……明日朝いちばんにからかってやろう。

「ほーら、至さん起きてください」

Aが茅ヶ崎の腕を引っ張るが、茅ヶ崎はいやいやと云うように首を横に振り続ける。

本当に子どもみてぇだ。

Aはため息を吐いた。

「月曜日のお弁当、リクエスト聞きますから」

「……ほんとに?」

「ほんとです。だから、ね?戻りましょう?」

「……わかった」

ようやく立ち上がった茅ヶ崎はAにのしかかるように抱き着いた。

「大丈夫?ボクも手伝おうか?」

「慣れてますから大丈夫ですよ。あ、グラスとかお皿はすみませんが流しに置いておいてもらえますか?

朝洗っておくので」

「分かった。つまみ、美味かったぞ」

「ありがとね。おやすみ」

「はい、おやすみなさい」


微笑んだAは茅ヶ崎を引きずって部屋を出ていったのだった。

脆くて弱くて→←実は酒豪



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キャラメルドロップ(プロフ) - 暁さん» コメントありがとうございます。酔った至さんは絶対入れたかったので可愛いと云っていただけて嬉しいです。これからもよろしくお願いします (2017年6月23日 21時) (レス) id: 2ac9dd5393 (このIDを非表示/違反報告)
- 酔った至さん可愛い!! (2017年6月23日 10時) (レス) id: 76ea3d36a7 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメルドロップ(プロフ) - コメントありがとうございます。マイペース更新ですがこれからもよろしくお願いします (2017年6月20日 17時) (レス) id: 2ac9dd5393 (このIDを非表示/違反報告)
- 至さん、、、最高!!! (2017年6月20日 17時) (レス) id: cf1c8d1141 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キャラメルドロップ | 作成日時:2017年6月12日 2時

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