大人の特権 ページ21
「とまあこんな感じで」
「運命的な出会い、ってやつかな」
「昼間同じことを言った茅ケ崎に彼奴『脳内花畑』っつってたぞ」
くい、と日本酒を呷る左京さん。
さっきまで東さんのワイン飲んでたのにペース早。
かくいう俺もワイン２杯、日本酒１口飲んでいる。
東さんに至っては……
「この短時間に１人で１本ワイン空けるとか……」
「恋バナっていいおつまみなんだよね。つい」
いつものように色っぽく微笑む東さんは全く酔ってないらしい。ザルか？
「逆に茅ヶ崎はペースが遅ぇな。自分から誘った飲み会だろ、飲め」
「もしかして左京さんすでに酔ってます？」
「はは、いいじゃない。大人の特権だよ」
ぶっちゃけ酒よりコーラの方が好きだけど俺にだってヤケ酒したい日もある。
ワインをもう一杯飲んでから息をつく。
「それで、ハッキリ好きって自覚したのはいつ？」
「覚えてない……。そういえば思い返してみれば俺あの時からAのこと好きだったんじゃね？みたいな感じ」
「テメェが高二の時ってことは丸６年か。そんだけ一緒にいて気付かれねぇのか？」
恐ろしいことに気づかれない。というか本人はおそらくそういう目で俺を見たことはないだろう。
「彼奴クッソ鈍いんで」
そのくせ俺の気分を察して誤魔化してまで俺のリクエストに応えてくれるから期待しそうになる。
「監督さんといい勝負だよね」
「だから何でそこで彼奴の名前が出てくる」
不機嫌な顔して目は優しい左京さん。俺が云えたことじゃないけど素直じゃない。
と、その時。
ノックと声がした。
「Aです。入っても大丈夫ですか？」
……いや何で来るよ。
「ああ、入れ」
「失礼します」
そう云って入ってきたAはお盆を持っていた。
「やっぱりお酒だけ。おつまみも一緒に食べろって言ってるじゃないですか」
俺にそう云いながらお盆をテーブルの上に置く。
そこにはクリームチーズやハムなど様々な物が乗ったクラッカーに玉子焼き、かまぼこなどが乗っていた。
「本当に簡単なものですけどおつまみです。よろしければどうぞ」
「ありがとうAちゃん」
「気が利くな」
「ありがとうございます」
そう云って去ろうとするAを東さんが引き留めた。
「よかったらAちゃんも飲む？」
「え？」
「グラスと猪口はある。無理強いはしねぇが」
Aは少し戸惑った後、「じゃあ、お言葉に甘えて」と俺と左京さんの間に座った。
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キャラメルドロップ(プロフ) - 暁さん» コメントありがとうございます。酔った至さんは絶対入れたかったので可愛いと云っていただけて嬉しいです。これからもよろしくお願いします (2017年6月23日 21時) (
レス) id: 2ac9dd5393 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 酔った至さん可愛い！！ (2017年6月23日 10時) (レス) id: 76ea3d36a7 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメルドロップ(プロフ) - コメントありがとうございます。マイペース更新ですがこれからもよろしくお願いします (2017年6月20日 17時) (レス) id: 2ac9dd5393 (このIDを非表示/違反報告)
優 - 至さん､､、最高！！！ (2017年6月20日 17時) (レス) id: cf1c8d1141 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キャラメルドロップ | 作成日時：2017年6月12日 2時
