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虎「先生首のどったの?」



出張任務の悟の代わりに、副担任の私が1年生のホームルームをしている時だった。
ふと気づいたかのように、私の首元を指さして首を傾げる虎杖くんにビクッと体が揺れる。
おかしいな、絆創膏で隠してきたはずなのに。



「え?あっ、変な虫に刺されちゃって〜あはは」



首元をばっと手で覆い隠して笑う。
平常心、平常心、と言い聞かせて。



虎「へ〜最近肌寒くなってきたのにまだ虫いるのか〜」



釘「私も気をつけよ」




「ふふ、じゃあ今日も2年生のみんなと稽古です!
ジャージに着替えてグラウンドに集合ね!」



虎杖くんの指摘が的確で焦った。
なんとか野薔薇ちゃんの一言に場が和む。



私の声にはーい!と元気よくジャージを持って教室の外を出ていく生徒たち。
ただ1人を覗いては。



「恵くん、早く着替えなさい」



睨むような、少し怖い視線を送る恵くんに 先生として指示をする。
そんなのもお構い無しにズカズカと私に近づく彼には心底驚いた。



伏「それ」


「ん、?」



近すぎる距離に思わず顔を背けて、しらんぷり。
そんな私に小さく舌打ちをして 首元に貼っていた絆創膏を舐める。



「こら」



伏「腹立ちます」



恵くんの唾液でどんどん粘度を弱くする絆創膏は次第に剥がれて、彼の前で悟に付けられた複数の歯型が露になる。



見ないで、そう怒ろうとして恵くんの顔を見ると 酷く辛そうな表情を浮かべていた。



「恵くん 着替えてきて、」



そんな顔を見たら見ないでなんて冷たく突き放せなかった。
彼は 悟とは違う。
心底そう思う。



伏「…俺は Aさんのこと、こんなふうに傷つけたりしませんよ」



「…うん、知ってるかも」



伏「何ですかそれ。」



くっと小さな笑みを浮かべる恵くんの頭を撫でる。



知ってる、知ってるよ。
私の父より、母より、悟より、何より、恵くんは私を思ってくれてるって。

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設定タグ:呪術廻戦 , 伏黒恵 , 五条悟   
作品ジャンル:恋愛
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- この作品を見て絶対に夢主様と共感する!と決めたものです。 いやぁ…相変わらず悟君は浮気野郎ですねw 他の作品でもそうですw それなのに、夢主様は優しいね! うん。 あと夢主様&恵&悟大好きだけどね。更新頑張って下さいね! (2021年2月23日 22時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
せな - 恵くんほんとにかっこいいです五条さん殴ったとき不謹慎ながらも少しきゃーってなってしまいました!笑これからも楽しみにしています!!更新頑張って下さい! (2021年2月23日 22時) (レス) id: f976032833 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まう | 作成日時:2021年2月5日 3時

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