[妖怪ウォッチ] 龍が舞う [シャドウサイド]

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朱雀蒼天斬を抜こうと頑張っているアキノリが、

とうとう抜いた。


「でかした、アキノリ！」


そう言って空を飛び、朱雀蒼天斬を足で持つ。


すると体が光って、剣武魔神の姿に戻った。

朱雀の本来の姿を見た瞬間、とてつもなく心が舞い上がった。


ただただ、嬉しかった。

けど、ここで朱雀に話しかけてしまったらバレてしまう。


ぐっと衝動を抑えて、アキノリが妖聖剣に渡る様子を眺める。

すると、スッとアキノリの横を通りすぎ、トウマの手に収まった。


トウマしか剣武魔神を呼ぶことが出来ないから···。


嘘だろ、という顔をしたアキノリに慰めの言葉をかけてあげたくなった。





妖魔界

妖怪の姿に戻って、朱雀のところまで走る。

「朱雀っ！！」

前のように、幻獣ではない朱雀に飛び付く。

「Aっ···ぉっ！？」

朱雀は、よろけながら必死に踏ん張ったけどその勢いで、押し倒してしまった。


「ど、どうしたんだ···」

「朱雀−、会いたかったよ」

「？いつも会ってるじゃないか」



そうだけど、そうじゃないんだよ。

私は、剣武魔神の姿の朱雀に会いたかったんだよ。




私を支えながら体を起こした朱雀の顔は、ほんのり赤く染まっていた。

何処か強く打ったのかな。



「だ、大丈夫？顔赤いけど···何処か打ったなら、ごめんなさい···」

「嫌、違う。何処も打ってないから大丈夫だぞ」

「なら良いんだけど···」


本当に大丈夫かな。

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