発見17 ページ19
翌朝
「おはようございます」
何時もの生活のように、何も欠けていないように振る舞う。
「A······」
「何ですか?」
重々しく口を開いたハルヤ様。
「昨日の事、だけど」
「フクロウさんの事ですか?今更なんです?
貴方がフクロウさんを捨てたくせに」
やっぱり無理だ。
何時も通りに振る舞えない。
気づけばカタカタと手が震えていた。
「私があの場に居なかったからって、知らないとでも思ってるんですか?
最後にフクロウさんは私の元に来てくれました。
······捨てられても、あの人は忠誠心を忘れなかった。
なのに、ハルヤ様は随分と容易く人を捨てるんですね!!」
ぐっと口をきつく結んでいた。
何も言えないと思っているんだろうか。
許しを乞おうとでも思っているんだろうか。
「わ、わる」
「私に謝ったって意味ないじゃ無いですか!
人の気持ちも知らないで、今まで自分のために動いてくれた恩を仇で返しといて、
謝って許してもらおうなんて······とんだ我が儘野郎じゃ無いですか!!」
本当、気持ち悪い。
この空間も、この気持ちも、ハルヤ様も、何もかも。
何一つ動かさないハルヤ様に怒りを覚えると同時に、この人に何を言っても
無駄だという気持ちが交差する。
振り返って、玄関へと走った。
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Kaede(プロフ) - 地炎 美羅さん» ありがとうございます!頑張ります(*´∀`*) (2018年11月13日 21時) (レス) id: 7af5a2cf72 (このIDを非表示/違反報告)
地炎 美羅(プロフ) - とても面白いです! (2018年11月12日 19時) (レス) id: 58dbd0a658 (このIDを非表示/違反報告)
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