発見16 ページ18
「あの、さっきのって······」
「聞いてました。ごめんなさい」
やっぱり、と言って黙るフクロウさん。
「本当に、行くつもりですか?」
「······もう、私はここにいる意味が無いらしいので。
また、何処かに行きますね」
へらっと、弱々しく笑って言った。
本当に何処かへ行ってしまいそうだ。
あれだけ忠誠を誓い、尽くしてきたのに、あの言い方は無いだろう。
フクロウさんの手をとって、握った。
「行かないでください、お願い。
行かないでっ······」
じわりと視界がぼやけていく最中、フクロウさんが私の背に手を回し
もう片方で頭を撫でた。
「ごめんなさい、それは叶いそうにないです。
······私の願い、というかAさんにしてほしいことがあるんですが、
良いですか?」
「っ、何ですか?」
聞けば、これから彼が此処からいなくなっても、ハルヤ様の側にいてあげて
ほしいという。
どこまでもこの人は優しく、思いやりがある人だなぁ。
「はい、分かりました」
私が頷けば、安心したように笑った。
そして、私の頬を流れていく涙を指で拭った。
「ありがとうございます。
······では、さようなら」
そう言い残して、一瞬で消えた。
部屋にはまた静寂が生まれた。
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Kaede(プロフ) - 地炎 美羅さん» ありがとうございます!頑張ります(*´∀`*) (2018年11月13日 21時) (レス) id: 7af5a2cf72 (このIDを非表示/違反報告)
地炎 美羅(プロフ) - とても面白いです! (2018年11月12日 19時) (レス) id: 58dbd0a658 (このIDを非表示/違反報告)
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