ねぇ、増田先生？ (ページ13)

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突然、増田先生はあ！！と大きな声を出した

『あ、ごめん。すごい大きい声出ちゃった。』

「大丈夫ですよ？笑どうしたんですか？」

『おれ彼女が助手席で寝てても、ぜーんぜん気にならないから眠かったら遠慮なく休んでてね？って言いたかったの。』

それはご丁寧にどうも

でもそんなに大きい声出すことある？笑

「ありがとうございます。でも私は彼女ではないので。笑」

『えぇ〜、さっきおれプチ告白したじゃーん。』

増田先生は口を尖らせる

何を言っているんだこの先生は

「そんなこと、、、、、、」

ありましたわ

そういえば増田先生が助けに来てくれたとき、「俺の彼女」って言ってた

『思い出した？笑』

「はい、、先程は本当にありがとうございました。」

『んふふ、どういたしまして。』

そんなことより、私にはまだ気になることが1つできた

「増田先生、聞きたいことがあるんですけど。」

『ん？なぁに？』

「なんで私がいる場所が分かったんですか？」

これは本当に気になる

増田先生が店を出ていってから私は10分後くらいに店を出た

なのに増田先生は私が通った道を知っていたし、あの路地は知らない人もいるくらいだ

これはすごく不思議なこと

『ん〜、、、魔法だよ。』

ん？

「えっ、、笑。、、、本当のところはどうなんですか？」

『だから、魔法だって。まっすーの魔法。』

はい？

「まっすーのまほう？なんですかそれ？笑」

『おれね、前の学校とか地元の友達とかにね、まっすーって呼ばれてたの。』

「は、はあ。」

『あ！まっすーと言えば面白い話思い出した！！あのね、ご飯屋さん行った時にね？』

なんかうまく話を逸らされた気が、、、

ほんとに増田先生って不思議くんだなー

※

『Aさん？まだ30分くらいかかるから寝てな？今日はもう疲れたでしょ？』

「お気持ちありがたいんですけど、私家じゃないと寝られないんですよね。」

『あ〜そういうタイプ？じゃあ、おれがAさんを寝かしてあげるよ。』

またまた何を言っているんだこの先生は

でも次の瞬間、車内は優しい歌声に包まれた

すごい落ち着く

ふわふわで優しいビブラートも、にこにこした表情も、仕草も、全部独り占めしたいと思ってしまう

ずっとこの歌声を聞いていたい

そう思っているのに、わたしの意識は夢の中へと消えてった