f l a m e 2【煉獄杏寿郎】

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「カァ！コレガ最後ノ任務ダカラナ！コレガ終ワッタラオマエノ想イ人二会エルゾ！！」

『お、想い人だなんて、そんな…』

「ナンダ、好キジャナイノカ」

『す、好きだよ！』

「アチィアチィ！クワッケケケ」



からかうように笑う桜丸は、相変わらず私の周りを飛び回っている。


もうすぐ日が完全に落ちる。



『もう、桜丸は危ないから隠れてて』

「死ヌナヨ、カァ！」



それだけ言って何処かへ飛んでいく。


一応心配はしてくれているらしい、優しい子だなぁ。



『…………』



大きく息を吸って吐く。


辺りは暗くて誰もいない。


村の人達は皆、鬼が怖くて家に閉じこもっている様子だ。



これが最後の任務、気を抜いちゃいけない。

鬼の気配を上手く探って、何とか鬼を見つけださなきゃ。



静かな暗い夜に、その鬼は現れると村の人が言っていた。


自分自身を囮にして、鬼を狩る。


鬼の気配を探るのが下手な私ができる戦い方と言ったら、それしかない。


刀をしっかり握って、五感を働かせる。



『………』



緊張からか、はたまた暑さからか。


額から汗が流れ落ちる。


夏でもないのに、なんだか暑い。


いや、今はそんなことより鬼を……



『！』

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