f l a m e 2【煉獄杏寿郎】

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そう言えば、胡蝶に薬を渡されていたな。



「………」


ちゃんと飲ませられるだろうか。



「いや！しっかり飲ませてみせる！」


胡蝶が渡してくれた薬をAの口に放り込む。



『う……や…』



Aはそれが嫌なのか、薬を吐き出してしまった。



「む……」


諦めまいとまた、薬を口に放り込んでも。



『う……いらな…い』



Aは何度も薬を吐き出した。



「飲んでくれないと困る！」



何度入れても飲んでくれないAに、どうすればいいかと考える。


やはり寝ている者に薬を飲ませるのは難しいのか。

しかし病人を無理に起こすのも悪いだろう。


寝ているのか起きているのか、恐らく意識が曖昧なAを見詰める。



「………」


こうなっては致し方ない。


できる限り優しく、寝ているAを少し起こして。


薬を飲み込みやすい角度に調節する。



『ん……れん…ご…く……さ…』



俺に抱き抱えられたAは、少し頭を擦り寄せてきた。

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