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『………』
「………」
暫くの沈黙。
やっとの思いで、口を開く。
『私が弱いからですか』
俯きながら、問いかける。
「違う」
静かにそう答える煉獄さんの言葉に、涙が溢れる。
『嘘、嘘ですよね?本当は弱いって思ってますよね?』
「思っていない」
嘘つき。
『嘘つかないでくださいよ!私が弱いから隠になれって言うんでしょ!!』
思わず立ち上がってそう泣き叫ぶ。
「違うと言っている」
真っ直ぐな目で、ずっと私を見つめてそう答える煉獄さん。
『あぁ、そうです、私は弱いですよ。鬼を倒すのだって時間が掛かるしいつも誰かに助けられてるし』
止まらない。
『任務がある度怪我ばっかりしてみんなに迷惑かけて、結局使えるようになった呼吸も歳が近い炭治郎達よりも上手く使えない』
「やめろ」
止まらない。
『実力もない私がこのまま隊士を続けても、早死するだけ…』
「いい加減にしろA!」
煉獄さんが今まで聞いたことの無い位、大声で叫んだ。
それに驚いた私は思わずよろけ、尻もちをついた。
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作者名:まの | 作成日時:2021年2月13日 13時