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「上手く巻けたぞ!」



不規則に緩く巻かれた包帯を見ながら、自信ありげにそう言う煉獄さん。



『ありがとうございます』



少し苦笑いをしながらも、お礼を言う。


きっと傷を気にして緩くしてくれたんだろう、優しいなぁ。


しみじみとそう思っていると。



「A!」



煉獄さんが私を呼ぶ。



『なんでしょう…?』

「こっちに座ってくれ!」



胡座(あぐら)をかいて座っている煉獄さんが、自分の膝を叩きながらそう言った。



『え?え?』



何を言ってるの?聞き間違い?膝に座る??


頭が混乱する。



「さぁ来い!」



にこにこしながら、膝をぺしぺしと叩き私を見る。


どうやら、聞き間違いじゃないらしい。



『でも、そんなこと、できません!』

「俺の膝は嫌か!」

『そうゆう訳じゃなくて…』

「なら問題はないな!」



そう言って私の腕を引く。


問題ないとかじゃなくてと言っている間に、引かれるがまま。


すとん、と煉獄さんの膝の上に座ってしまった。



『えと、あの』



私があたふたとしてる間に、煉獄さんが私を優しく抱き締める。



『???』



あぁ、今日は本当に駄目だ。


頭が全然回ってくれない。

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作者名:まの | 作成日時:2021年2月13日 13時

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