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ガチャ
「おっはようございまーす!」
「うわっ?!ストーカー野郎っ!!」
朝、俺が家を出た瞬間、隣の家から出てくる丸山。
驚きすぎて大声を出すと、ストーカー野郎なんてひどいですよぉ、とヘラヘラする。
いや、俺が家を出るタイミングを図ってたってだけでだいぶストーカーなんやけども…
「いきなりなんや」
「え?一緒に大学まで向かいましょって!ストーカーがおったら怖いですしっ!」
「あ?お前なんかと行きたないわ」
「えー、ええやないですかぁ」
無視して歩き出すと、そう言って付いてくる。
完全にお前がストーカーやないかい。
少し整理すると、俺には今二人のストーカーがおる。
一人は公然と俺の斜め横を歩いている、人畜無害そうなストーカー。
相変わらずフレームが厚い眼鏡をかけてるけど、長い前髪を横に流して薄気味悪さはなくなり
無視してもペラペラ喋りながら付いてくる…やから無害ってわけではないな。ただのうるさい奴。
もう一人は正体不明で、手紙だけ送ってくるストーカー。
おまけに飲み会の時近くにおったことも分かって、思い当たる人物がおらんっていうのが怖いけど
でもどこか大丈夫やろっていう気持ちもある。
何でやろ…俺警戒心無さすぎなんかな…
「今もストーカーが近くにおるんですかねぇ」
あー、ストーカーやと思ってた奴がこんなキョロキョロしてる変な奴やって分かったから、拍子抜けしたんかな…
「まっ!俺がすばるのことは守りますからっ!任せてくださっ、んか"っ!」
なんてかっこつけながら、すぐに電柱にぶつかる。
頼りない。うるさい。
下の名前で呼んでくるし、急に俺って言い出す。
あと痛いのに笑ってる、絶対M。
「いててっ、すばるがぶつからんでよかった、ははっ…」
やけど意外とええ奴、ってのはこの通学時間でよう分かった。
「とりあえず、警護ごくろうさん」
「あっ!連絡先交換してもらえるんですか!」
「一応。でも一日三通以上連絡してきたら、ストーカー認定するわ」
「えーっ!厳しいっすわー!」
まだよう分かってへん奴を簡単に信用して、連絡先渡してまうほど
俺はほんまに警戒心なんて持ってへんかった。
昨日丸山が言った意味がどういうことなのかもよう理解せずに…
奇妙な視線がずっと続いてることにも気づかずに…
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「何で…アイツ…
近づくな……オレの…オレのすばる……」
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knikni(プロフ) - 赤ちゃんさん» コメントありがとうございます!そんなに言っていただけるとは!めちゃくちゃ嬉しいです!ありがとうございます! (2019年2月5日 22時) (レス) id: 901bb067b4 (このIDを非表示/違反報告)
赤ちゃん - ものすごく好きです!!!!!!!大好きです 更新頑張ってください!!!!!!! (2019年2月5日 20時) (レス) id: af2e5fff74 (このIDを非表示/違反報告)
knikni(プロフ) - 琉羽。さん» 初めまして!コメントありがとうございます!そう思っていただけると、とても嬉しいです。ありがとうございます! (2018年12月23日 8時) (レス) id: 901bb067b4 (このIDを非表示/違反報告)
琉羽。(プロフ) - 初めまして!面白くてハマってます!誰がストーカーなのか気になるし、これからどうなるのか楽しみです! (2018年12月22日 19時) (レス) id: 345e604141 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:knikni | 作成日時:2018年11月23日 17時