とっとこはむちゃん【短編集】 (ページ20)

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ラッキーボーイページ20

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De4 side

＂運命の人は一目見たら分かるらしい＂

いつだったかそんな事を聞いたことがある

電流が走るような、惹き込まれるような、そんな感覚

僕はそれがまさに今だと思った

『岡本さん、今日は特に髪が跳ねてますね』

G25「え、ウソやん」

打撃練習の後ろで岡本選手と話している彼女のもとに
気づいたら足を運んでいた

De4「こんにちは、浜野選手、ですよね？」

『？？、はい、そうです…

　えーと、確か去年ドラ1の､､､』

De4「はい、度会隆輝です！」

知っていてくれたことだけでも嬉しかった

『度会さんとは多分初対面ですよね？
　どのようなご要件でしょうか？』

De4「ただ話してみたいと思っていたので！」

『なるほど！』

G25「いや、2人ともめちゃめちゃ畏まりすぎやろ

　どのようなご要件でしょうか、なんてビジネスでしか
聞かんぞ」

『うるさいですね』

岡本選手を睨むその視線も上目遣いだから全然怖くもないし、むしろ可愛く思える

De4「あ、はむちゃんって呼んでもいいですか？」

『良いですよ、浜野でもAでもはむちゃんでも
　あとタメ口で大丈夫ですよ、私の方が年下なんで』

De4「え、いいの？
　じゃあAちゃんって呼ばせてもらうわ」

G25(え、そっち？)

寮のこととか、大変なこととか、他愛のない話を少ししたところで「はむちゃん次だよ」と、いつのまにか打撃練習を終えた岡本選手が声を掛けに来た

『じゃあ、打撃練習にいってくるので』

De4「ちょっと見てていい？」

『良いですよ』

その小さな体からどんなバッティングが見られるのか
気になる、というのは建前で

まだ帰りたくなかった

G25「はむちゃんのバッティングはすごいからね
　俺らもわけわかんないくらい」

岡本選手がそう言っていたように、本当に訳わかんない
バッティングだった

線が細いのにどこからそのパワー出てんの？

スイングめちゃめちゃ速いし

不思議なくらいスタンドにバカスカ入るし

タイミングもどういう取り方で､､､

『ありゃ、岡本さんどっか行っちゃってる』

De4「なんでそんなに飛ばせるの？！」

『急ですね』

Aちゃんが困っている様だったけど、とにかく質問
したい事がいっぱいだった

『飛ばすのはスイングをめっちゃ速くして、何というか
　､､､飛ばしてます』

De4「スイング速くするコツとかあるの？」

『あー、それはですね…』

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