その目が映すもの ページ18
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No side
「どこ見とんじゃボケェ！！」
「女が出しゃばんな！！」
「ガキが足引っ張るなや！！」
ありとあらゆる罵声が浜野に降りかかる
試合でエラーをしてしまった浜野に一部のファンが激怒、
そして今に至る
その様子は相手チームのファンも可哀想に思うくらいに
ひどいものだった
8「いくらエラーしたからと言ってひどすぎるだろ､､､！」
22「今日に限ってAのポジションが外野なのがなぁ
守備の交代はまだなんか？」
ベンチから見守る選手達はみな、罵声に怒りを覚え、
浜野のメンタルを心配していた
菅野がその回をきっちりと三振に抑え、失点は免れたが
浜野に対するバッシングは止まなかった
ベンチに戻る際、坂本は浜野の背中を軽く叩いた
6「Aー、気にすんなよ」
坂本は絶対へこんでると思ってその言葉をかけたのだろう
だが返事は坂本が思っていたものと違っていた
『大丈夫ですよ、気にならないですから』
6「、え」
いつもは感情を表に出す浜野が無表情で淡々と喋る姿に
坂本や他の選手達は拍子抜けした
25(案外メンタル強いんやな)
10(多分強がってるだけなんやろうなぁ)
51(何ともない、なんて事は絶対にない)
その言葉に対し選手達は三者三様の受け取り方をしていた
『菅野さん、すみません
エラーした分はバッティングで取り返します』
18「ああ、よろしくな」
菅野のもとへ行き、キッパリと宣言した浜野の目には
光が無く、奥の方に渦巻く感情が見えた
18(自分を見失わなければ良いんだけれど､､､)
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作者名：ロハ | 作成日時：2024年1月8日 23時
