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ウィスから彼女が帰ったことを聞いたブルマは唇を震わせて、彼の胸ぐらに掴みかかった。
「なんで帰したのよ！帰りたいわけないでしょ！」
「あの子が選んだ道です」
「そんなの、選ばされたよーなもんじゃない！そうしないと地球が滅ぶからって！あの子、あんなに大きいけど、中身は子供とそう変わんないのよ！？」
「それでも、選んだんですよ」
ブルマは膝から崩れ落ち、なんでよと繰り返しながら泣いていた。
「あの子は、自分の罪に向き合おうとしているのです。意識のないまま穢された人間を救うために」
「そんなの…そんなの…」
「さて、お二人とも」
ウィスがサイヤ人に向き直る。何か言いたげでブチ切れそうなベジータと、理性的に目を据わらせる悟空。
言いたいことはわかっている。
「ウィスさん」
悟空が口を開いた。あえてその口から、罪を紡ぐのか。愚問である。
「エデンに、行けるか」
「勿論です」
「オラたちを連れてってくれ」
「構いませんよ、ただし、お二人では到底彼女のお父様には敵いません」
「んなのわかってる。でも、あいつは…いや、あいつを助けるまで待っててくれ。なんとかしてみる。な、ベジータ」
「…当然だ」
「…おとうさん、これ、なに…」
これはね、茨の冠だよ。お前の目を塞ぎ綺麗にしてあげよう。
「これは…」
これはね、十字架だよ。お前を磔にして逃げられないようにするんだよ。
「…おとう、さん」
なんだい。
「わたしのこと、きらい？」
愛しているよ、愛子よ。お前はインマヌエル。私の隣がふさわしい。
「…おと…さん」
なんだい。
「…終わりの時、その時を受け入れられなかった、そんなお父さんは、悪い子？」
…もう寝なさい。お前は汚れすぎた。無知であれば良いものを、あの悪魔に唆されたのだ。
「お父さん、私、お父さんが大好き。蛇も好き。みんな好き。それじゃダメなの？」
…。
「お父さん。私ね、どんな世界も好き。滅びゆく星も、無限のエデンも好き。どうしてお父さんが、外を嫌うのかわからない。一緒に行こう、みんなと遊ぼ。きっとみんな…」
お前は知りすぎたね、インマヌエル。
終わりを恐れ永遠を望むことこそエデンの約束。ここは楽園。楽園こそ至高。
お前はその中心。
「…お父さん」
嗚呼長かった、お前を元の場所に戻すまで4000年もかかってしまった。
「お父さん、」
お前の苦痛をもってしてその罪を清めよう。そうすればアダムとエバも救われる。2人はもう一度エデンに入れる。
「…いた、い」
さあこちらへおいで。
釘を打ってあげよう。
「…いたい…よ…」
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メルト(プロフ) - どでぃさん» ありがとうございます！本当はスパヒ始まる頃に終わらせておくつもりでした！無理でした！ (2022年7月28日 22時) (
レス) id: 465e22fbd6 (このIDを非表示/違反報告)
どでぃ - 面白いです！すっごい続き気になってます、更新頑張ってください。 (2022年7月28日 11時) (レス) @page49 id: 8e1c6e0d2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メルト | 作成日時：2022年5月3日 0時
