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島に到着して、早々にベジータがAの肩をつかんだ。にやりと笑って海を親指で指す。
「さあ、やるぞ」
「…？…あ、うん、いいよ。今日はべじーたの番？」
「そうだ」
「わかった」
「え！？」
悟空が驚きそりゃねぇぜとベジータに交渉を持ちかけるが、俄然やる気のあの男を止められるのは精々ブチ切れたブルマくらいなものだ。彼女は今作業に疲れ果てて眠っている。
ウィスがほい、とAの服を変えた。ラップキュロット・スカートで少なくとも下着は見えない。もともと着けていないが。そしてフリル・スタンドの襟にアメリカン・スリーブ。
「それなら、はしたない格好にもならないでしょう」
「…ありがとう、うぃす」
「いーんですよ」
浜辺に足をつけた。靴は壊れるだろうから、裸足だ。
「さあ、勝つ気で来い」
「…いいよ」
パリッ、とAの体を黄金色の稲妻が走る。スーパーサイヤ人2に似ていた。だが、そのスピードは。
ドォッ
スーパーサイヤ人を遥かに上回っている。
腹を狙った拳を、ベジータは一瞬遅れて受け流す。脇腹を掠め、咄嗟にスーパーサイヤ人ゴッドになって彼女の手を掴み、強引に腹を開けさせて思い切り気弾を放つ。
しかしそれを予期していたようにAは地面を蹴り、上に上がって避けて、体を捻りながらベジータの背後に回った。拘束を外し、瞬き一つしていない。
しめた。着地点なら！
「食らえ！！」
ベジータは着地を狙って低い回し蹴りをする。ちょうど彼女に当たって、彼女ははじけ飛ぶように海に向かっていった。
Aは飛べない。それを知っていたからこそ、あえて海に向けて蹴とばした。海に入れば彼女の動きは確実に悪くなる。
しかしそこに彼女はいなかった。
「なっ、ど、どこだ」
「上だ！ベジータ！！」
悟空の声にはっとして見上げる。
全身に稲妻を蔓延らせ、黄金の弓矢を構えるAがいた。上昇中だ。いつまで経っても落ちてきそうにない。
「あ、あいつ、全身に力を纏わせて、海に落ちる前に水面から跳ね上がりやがった！」
矢が放たれた時、黄金色の稲妻がベジータに目掛けて突き刺さる。龍がわななくような轟きが響き、別荘地の電気が一瞬停電する。加減はしたのか被害は大きくはない。が、当たっていればろくなことにならない。
垂直にAは落ちていき、着水すると同時に水面を蹴り、浜辺まで稲妻を置き去りにして着地した。なんとか逃げたベジータは、ブルーのまま汗を拭った。
「流石に死ぬかと思ったぜ」
「…次は当てる」
彼女にとって勝つということは、相手を殺すことなのかもしれない。
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メルト(プロフ) - どでぃさん» ありがとうございます！本当はスパヒ始まる頃に終わらせておくつもりでした！無理でした！ (2022年7月28日 22時) (
レス) id: 465e22fbd6 (このIDを非表示/違反報告)
どでぃ - 面白いです！すっごい続き気になってます、更新頑張ってください。 (2022年7月28日 11時) (レス) @page49 id: 8e1c6e0d2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メルト | 作成日時：2022年5月3日 0時
