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カタカタ、ピピピー。ゴウンゴウン。
響く電子音は聴き慣れたものに似て非なるものだった。身に覚えのないリズムが覚醒に導く。
薄く目を開けると、自分と同じ形をした生き物がいた。それは青い髪をしていて、そのそばには同じ形でも大きさが違う瘤のような生き物がいた。
「あら、起きた?わかる?」
「…」
体を起こそうとすると、待ってと制止され、何やらごちゃごちゃと体に貼り付けていたものや、管、巻き付いていたものを外した。
「あなた、空から落ちてきたんですって。私はブルマ。そこで遊んでるのはトランクス。私の子」
「こんにちは!ねえねえ、お姉さんどこからきたの?名前は?」
「…」
赤い瞳がライトを照り返し、彼女はきらきらと光り輝いていた。黄金の髪と、その黒い肌が蜂のように毒々しく、蝶のように華やかだった。
「A」
「え?」
トランクスにゆっくり顔を動かして、鈴の音のような軽やかな音を鳴らした。
「名前、A」
「へー!Aさんか!」
「エデン」
「え?何?」
「エデンから来た」
「エデン?どこそこ?」
「…上の、方」
少女のような透き通った声と、あまりにも細い体は芸術性が高すぎて、裸であることを忘れてしまいそうだ。
ブルマは簡易的な患者服に似た、白い服を着せた。ノースリーブで頭を通した後は脇、腰で2つずつ括る。
無駄に長い体は丈があまりに短くてスーパーミニという感じだった。しかしそれも儚さが勝っていやらしさはなく、かつて自分が着ていたような派手さはなかった。
「上ってどこ?雲より上?」
「…わからない」
「ねえ、Aさん」
ブルマが声をかけると、Aは緩慢な動作で顔を上げて、赤い目にブルマを写した。ダイヤモンドの白眼に、また彼女の芸術性を恐ろしく思った。
「もっとあなたのこと、聞かせてくれない?」
「…エデンから、落ちて…その前は、眠ってて…その前は…子供たちを、追い出して…違う、それは父さんで…齧ったから、お父さん、怒ってしまって」
「待って、どれが先?ゆっくりで良いから教えてちょうだい」
ブルマの手がAの手の上に重なる。その体温に驚いて、彼女は身体を跳ねさせた。笑顔を向けるブルマに、恐る恐ると口を開く。
「お、お父さんは、私のこと、閉じ込めてた。でも、子供たち、2人、齧ったの」
「何を?」
「私」
「へえ、あんた食べられるの?」
「た、食べちゃダメだよ、ぶるまさん。お父さん、すごく怒るんだから」
焦る彼女は顔に似合わず幼く、それでいて愛らしい。
ここでブルマは彼女の輪郭が丸く子供であることに気づいた。

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メルト(プロフ) - どでぃさん» ありがとうございます!本当はスパヒ始まる頃に終わらせておくつもりでした!無理でした! (2022年7月28日 22時) (レス) id: 465e22fbd6 (このIDを非表示/違反報告)
どでぃ - 面白いです!すっごい続き気になってます、更新頑張ってください。 (2022年7月28日 11時) (レス) @page49 id: 8e1c6e0d2a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メルト | 作成日時:2022年5月3日 0時

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