LOML (ページ8)

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「まあ落ち着けって2人とも。ごめんね？Aちゃん、まだ聴かせられないんだ。」

「そうそう、準備期間だし。話題に出してごめんな。」

優しく宥めてくれるオッパたちのおかげで、余計惨めな気持ちになる。
どうして私は彼女なのに、こんなに彼氏に冷たくされているんだろう。モヤモヤムカムカ、どんどん不信感が募っていく。

「ねえ、ジフンオッパ！」

「なんだよ。」

「なんで…」

問い詰めようとしたとき、ふ、と当初の目的を思い出して言葉が止まる。もしかして、私のこういう子供っぽいところが甘えられないポイントなのかも。

オッパの好みなんて聞いたこと無かったけど、どう考えても年下の甘えん坊が好きそうには見えない。

確かに私はよくモヤモヤしてオッパに当たる。
嫉妬したり不安になったりしたらすぐに本人に伝えてきた。
でも、それってもしかして鬱陶しいのかも？！

彼氏を甘えさせるなんて、年下の私に出来るわけなかった。そもそもの話、付き合って"もらって"る。

(『自立した大人っぽい余裕たっぷり胸の大きなレディ』にならなきゃ振られちゃうかもしれない。)

そんなアホっぽい不安が私の心を支配した。
至って真面目に、自分の胸をそっと触った。ぺたり、山も谷もない、まあ丘はあるのでは？そんな程度だ。

「ブッ」

「わぁ、大胆。」

「俺は見てないぞ」

「…でも意外と？」

オッパ、汚い。吹き出すオッパを横目に布巾を手渡し、ピンクの可愛いお気に入りのカバンを手に取る。
そのまま私は立ち上がり、「すみません、ちょっと用事思い出しました」と言ってその場を去った。

食堂を出た廊下で、バインな女の人とすれ違っては下を見て、ため息をついて歩いた。
私はしばらく自分磨きをすることに決めたのだ。オッパ断ちを含めて。このままじゃ、彼女として失格だ！

そんな決意をして帰路をたどったのであった。

残されたオッパがどんな顔していたかも知らず。

*

(「マジで何してんだ？あのバカ……」

「ジフナ、顔赤いよ？」

「ジフナ、顔赤いぞ」

「ジフナァ！！顔赤いぞ！」

「同じこと言うなよ３人して…。はぁ、お前ら記憶消せ。」)

fin

*