PUP 5 ページ5
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無事今日も学校へ着き、校門を長い足でスタスタ歩くジョンハンの後ろを小走りで追いかけていく。
クラスは違うため、教室へ入っていくときに「じゃあ、またあとで〜」と言われて、うんと返事をするもののパシリを予約されているだけである。
「おはよう、Aちゃん。」
「ジスくん！おはよう、Hi！」
手を挙げて英語風の挨拶をすると、涙袋をぷっくりとさせながら笑って「Hi」と綺麗な英語で返してくれる。いつもちゃんとノッてくれるジスくん。今日も優しくてジェントルだ。
「今日もハニのパシリ？」
「ノーノー、パシリじゃないよ、ジスくん。わんこだよ、わんこ活動」
「略してわん活？いいなあ、ハニ。Aちゃんみたいな可愛い犬を飼ってるなんて。」
「か、かわいいかなあ？ありがとう。」
ハニが飽きたら僕が飼ってあげるからいつでもおいで、なんて言うジスくん。傍から聞いたら怪しいセリフの連続だが、彼が言うとただの世間話に聞こえるしアフタヌーンティーまで見えてきた。おっと、幻覚幻覚。
ジスくんのジョークは本気か疑ってしまうものが多く、最初は騙されていたが最近は真剣に取り合うことをやめた。彼は大人しそうで上品な見た目とは打って変わって面白い人で、ふざけるのが大好きということが分かった。親しみやすくて、私は彼との時間が結構好きなのだ。
「ところで、今日は体育があるけどジャージ持ってきてる？Aちゃん随分身軽だなって思ったんだよなあ。」
「あはは、忘れるわけないじゃん。さすがに持ってきてるよ〜」
「本当だ、いつもの袋だもんね。…でもなんだかやっぱり小さくない？」
「ジスくんってば、どんだけいつも見てんのさ。………あっ」
「うん？どうしたの？」
ジャージの上着、忘れちゃった…。と顔をしわくちゃにしながら言うと、とっても嬉しそうに笑いながら写真を撮ってきた。ジスくん、そういうとこあるよね。
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作者名：あった懐炉 | 作成日時：2024年2月10日 21時
