PUP 14 ページ14
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「わあ……そんなことがあったんですね。」
「ってことで、今日はジョンハンおやすみです。」
「じゃあA先輩はフリーのわんこなんですね！」
「…？？？ふ、ふりーのわんこ…なのかもしれない。」
久しぶりに私はわんこではなく人扱いなのかと思いきや、わんことして独立してしまったようだ。
「それじゃあ、またね。」
「ハイっ！また！」
……あの子、ほんとうに尻尾生えてないの？ブンブン見えるのはなんなんだ。
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「あれ？Aちゃんだ。」
「本当だ！昨日は大丈夫だった？傘貸せなくてごめんね。」
「スンチョルくん、おひさしぶり。ジスくん、私は大丈夫だったから気にしないで！」
「今日ジョンハン休みだから寂しいね。」
「ところで、私は、って？」
「ああ、ジョンハンが傘を貸してくれたんだけど、自分は入らないで走って風邪ひいちゃったみたいで。」
と事情を簡単に説明すると、スンチョルくんはぶはって吹き出して笑って、ジスくんは眉毛を下げてニヤニヤしている。
「ハニ、照れ屋だもんな。相合傘くらいすればよかったのに。」
「それで風邪ひくとかダッセーっ。」
やっぱり、そう思いますよね〜。
私に対していじることがあってもジェントルなジスくんや、いつも優しく話しかけてくれるスンチョルくんも男の子同士だとズバズバ言うなあ。
「あっ、そうだ。わんこのAちゃんに、飼い主代行としてわん活のお願いがあるんだけど。」
「ジスくんまで私のご主人様になるの？ふふっ。」
ご主人様なんて呼ばせてんのか、とスンチョルくんは照れながら茶化そうとしている。フリー期間、短かったな。
「ジョンハンから今日、何か言われてる？」
「ううん。ただ、家には来るなって」
「だと思った。Aちゃんに移したくないからだね。でも、言ってあげて欲しいんだ。」
「……怒られないかな？私、ただのジョンハンの犬なんだけど。」
必要とされていないところに出しゃばるのは気が引ける、というのが正直な気持ちだ。
「Aちゃん、寂しい？ハニがいないと。」
……うん。朝のモーニングコールの日課も、バスの中も、お昼休みもジョンハンがいないと寂しいことばかりだった。明らかに顔に出す私を見て、ジョシュアくんは微笑んだ。
「ハニも同じ気持ちなんじゃないかな。」
きっと、喜ぶと思うよ。そうジスくんが最後に言って、2人は行ってしまった。
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作者名：あった懐炉 | 作成日時：2024年2月10日 21時
