ミンギュと手料理 ページ4
「うわ!」
「?!ヌナ?大丈夫?怪我は?」
「いや大丈夫!」
仕事で忙しいミンギュのために何かできないかと
考えてご飯を作りに来たのに全然上手くいかない
「ヌナ〜・・・俺も手伝う?」
「んーん、大丈夫だからミンギュは座ってテレビでも見てて」
「んん〜」
ミンギュが手伝ってくれた方が早く済むのは
分かってるけど、今日は私がしてあげたくて来たから
「あ〜!どうしよ!これどこ置こう!」
キッチンでひとり騒ぐ私を見てミンギュは
眉を下げながら手伝いさせてと顔で訴えてくる
「大丈夫!大丈夫だから!」
「ヌナさっきからそれしか言ってないよ」
「心配?それとも待ち疲れ?」
「んーん、さみしいの」
「・・・?なんだそれ( 笑 )」
かれこれキッチンに立ってから小一時間経って
お腹もすいてるだろうし何より待ち疲れてるのかと思ったら、寂しいという突拍子もない返答が来て思わず笑ってしまった
「あ〜あ、いいな〜野菜はヌナに構ってもらえて」
「野菜は切られてるんだよ」
「いいな〜俺もヌナに構ってもらいたい!」
「だから・・・笑」
まさか野菜を切ってる様子を“構ってる”なんて
言われると思わなくてまた笑った
「ヌナ〜さみしい〜」
「ちょっと!今包丁使ってるから!あっち座ってテレビ見ててってば!」
「だってやることないし構ってもらえないのさみしい!」
気付けばミンギュが後ろからくっついてきた
ミンギュからのバックハグは私にとって弱点
「ハァ・・・じゃあね〜」
「?」
「ミンギュにお仕事あげる!」
「エッ!なになに〜!」
これ以上待たせるのもかわいそうだしさすがに手伝いしてもらおうと声をかけたら目を輝かせて顔を覗き込んできた。あぁ、ミンギュの後ろにブンブン揺れる尻尾が見える・・・笑
「これしまって!あれだしてきて!」
「はぁい!」
こき使ってるのにミンギュは楽しそうに八重歯を出して笑う。
「ヌナ!」
「?」
「なんか俺の奥さんみたい!」
「ちょっと!なに!」
「俺、ヌナにご飯作ってあげるの好きだけど、俺にご飯作ってくれるヌナ見てるのも大好き」
「手際悪くてごめんね・・・」
「んーん!しかもね!さっきから手伝いしてるけど、一緒に出来るのはもっと大好きだなって思った!」
「ちょっともうなんなの・・・」
恥ずかしすぎて思わずその場にしゃがみ込むと
そんなわたしを見てミンギュがひとこと
「A、これをしあわせって言うのかな?」
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作者名:Midyu | 作成日時:2017年10月1日 4時