憧れの君とふたり。 (ページ29)

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番外編1-6 ページ29

緊急のオペ自体は30分程で終わり呼吸も心拍数も安定してきたが重篤には変わりない。

近くの空港に一時レスキューとドクターを配置してくれるように貴重に話に行くA。

Aは手袋とガウンを脱ぐと先生たちの分も一緒にゴミ箱に破棄し、ドクターが現状説明をしに母親の元へ行くと、子供の記録を持ってきたノートに英語で記録を書く。

「今日桐原がいて良かった。」

A「ありがとうございます」

ありったけの情報を得て丁寧に早く書くA。

「俺はこっちに戻るからよろしく」

A「はーい」

書き終わるとノートをCAさんから貰った紙袋に入れてエイジに言った。

A「着く間、あの人と席替わってもらってもいい？」

エ「もちろん。そのつもり」

エイジは貴重品だけ持って移動する準備をしてくれた。

戻ってきたドクターにちょっとお願いしてAは母親の元へ行く。

A「看護師の桐原Aです。」

「あ‥」

涙でいっぱいの母親に声をかけた。
ハンカチを渡してあげる。

A「着陸までですが、息子さんの手を握ってるあげて下さい。席、替わってくれるそうなので」

「ありがとうございます！」

母親を子供の元へ連れて行くA。
席を替わるエイジへ頭を下げる母親。

まもなく、着陸準備に入ります、とアナウンスが入り1番近くの席にドクター、母親。
Aは前の自分の席に座って着陸に備えた。