弟、真実を知る ページ2
(あー、マジ面倒クセー……)
心の中でそう悪態を突きながら、無駄に豪華な着物を見つめた。
親戚の集まりとか言って、一々俺を呼ぶのはマジで意味がわかんねー。
この家も親戚もジジイ共も、吐き気がすんだよ。
……つーかこの着物。
サイズは間違ってねーけど、
どう考えてもこのセンスはあり得ねーだろ←
いや、俺白髪イケメンだかんな?←
そこは普通グレーとか紺色合わせんだろ馬鹿←
なんでこの青なんだよ、絵の具のチューブから出したまんまの色じゃねぇかよ。
俺は幼稚園児のオモチャと同じ色の着物かっ←
(こんなダセー服着てたの、傑と硝子にバレたら…)
……やっべ、寒気してくるわ(真顔)
そんなことを考えているとき、通りかかった部屋から、腐ったミカン(笑)の声が聞こえた。
「…良か、ですよ…殺して…て」
「ほんと…です、ね………」
文脈から察するに、コイツらの会話は
「良かったですよ、殺しておいて」
「本当、そうですよね」
みたいなとこだろ。
声は嬉しそうだし、マジでキモい。
いや誰殺したんだよ、つか会場行って親睦深めてこいよ←
まぁでも、なんとなく真相が気になる。
腐ミカン(笑)の声に、俺はもう一度耳を傾けた。
…………すると、次に聞こえた言葉は。
「悟お坊っちゃまが物心つく前に、
出来損ないの姉を殺すのは正解だった」
……ん?
「そのおかげで、坊っちゃんに余計な負担が掛かっておらんしな」
…………んん??
ちょいまち、今、“姉”っつったか腐ミカン一号??
「…………え、俺姉貴いたの?」
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作者名:春紛い | 作成日時:2021年1月18日 0時