thirty three episode ページ34
コップにお茶を注ぐと、小さなしぶきがとんでテーブルにつく。
それをふきんでさっと拭いて、コップに口をつけて一口飲む。
それが砂漠のように乾燥した喉を潤してくれる。
あ〜生き返る〜……まぁ、死んでなかったんだけどね。うん。
アイスも一緒に持ってこれば良かった…
たしかこないだ冬美お姉ちゃんが買ってきてくれてたはず。
残りのお茶を喉に流し込んでふぅ、と息を吐く。
丁度ヒーロー番組からCMに入って画面に新発売のオールマイトのガムが映し出される。
オールマイトのシールとガムが一緒に入っているらしくシールがでかでかと画面に映る。
子供が喜んで買うやつだ。私も小さいころはよく冬美お姉ちゃんにねだって買ってもらっていた。それはもちろん焦凍も。
家に帰るまで待てずに帰り道に開けてシールを見せあっこしていた。
今はたぶん机の引き出しの中に眠っていることだろう。
「…」
不意にテレビから焦凍の方へ視線を移すと、空になったコップを持ったまま私を見ていた。
「ん？どうしたの？…あ、おかわりいる？」
目の前の中身が残り少なくなったペットボトルを指さして聞くがいや、ちげぇ…と言って膝立ちをする。そしてずんずんと近づいてくる。
私も特に不思議がらず、近くに来た焦凍を見上げる。
焦凍は私の方に手を伸ばしたかと思ったらきつく抱きしめてきた。
私も焦凍に負けないくらい強く抱きしめ返した。
「…さっき学校でもしたのにー…どうしたの？なんか今日変。」
やけに今日は甘える…
まぁいいけどね、嬉しいから。
「…嫌か？」
「いや、全然。」
むしろカモン。
少しの間私のことを抱きしめていたが、そっと腕を離した焦凍は私の頬を優しく包んだ。顔が、ほんのり赤いのは…私の見間違いだろうか？
「A…」
「え…」
少し離れていたはずの焦凍の顔が、段々近づいてくる。
あ、これ…漫画によくある…
いや、でも違うか…
兄妹、だし…ないよね。…キス…なんて
私はそう思ってるのに、焦凍の顔は近づいてきて…
鼻と鼻が当たった…
「焦凍っ…」
「Aー、焦凍ー！いるー？」
突然扉が開かれ、冬美お姉ちゃんが顔を出す。
何とか間一髪で焦凍から離れ、冬美お姉ちゃんに見られずに済んだ。
「冬美お姉ちゃーーん！！声かけてからドアあけてよぉー！」
「え？なんか…ごめん？」
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ロップ兎(プロフ) - 利桜さん» コメントありがとうございます！最近更新遅くて申し訳ありません。なるべく早く更新するようにします！ (2017年8月27日 16時) (
レス) id: ce93d47f48 (このIDを非表示/違反報告)
利桜 - エンデヴァーめっちゃ親バカ笑 、更新お待ちしてます！！ (2017年8月27日 11時) (レス) id: f5b6208f11 (このIDを非表示/違反報告)
ロップ兎(プロフ) - 雨音色。さん» ありがとうございます！轟くんのかっこよさは誰にも負けません！エンデヴァーさん…なんか親バになってしまいました。喜んでもらえて嬉しいです、更新頑張ります！！ (2017年8月23日 9時) (レス) id: ce93d47f48 (このIDを非表示/違反報告)
雨音色。(プロフ) - 轟君めっちゃかっこいいです！！ 一推しなので読んでるだけでニヤニヤ止まりません！！！ エンデヴァーの親バカって良いですよね！小説で読めて最高です！ 更新頑張ってください！！！ (2017年8月23日 1時) (レス) id: 750f9850b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロップ兎(プロフ) - ナノンさん» ありがとうございます！すっごく嬉しいです。最近更新遅くてすみません、頑張ります！！ (2017年8月14日 10時) (レス) id: ce93d47f48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロップ兎 | 作成日時：2017年5月28日 18時
