急募：推しへの優しい接し方【う/ら/た/ぬ/き】 (ページ8)

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夢主side

｢これとかええんちゃう？ブラウス可愛いからダメージジーンズでカジュアルな感じ｣

あまりにフリフリとした服装は得意としない私のことを考えてか、ボトムスにはカジュアルなジーンズが手渡される。

｢いいですね｣

近頃見かける下着が見えないのか、と心配になってしまうようながら空きのダメージではなく、少し控えめなデザイン。
どうやら彼は私の好みがなんとなくではあるが理解出来ているらしい。

｢うん、可愛い。これならうらたんも喜びますね～｣

一通り服を買い揃えたところでセンラさんが満悦そうに笑う。

｢変、じゃないですか...？｣

うらたさんに散々冷たい態度をとるくせに、やっぱり可愛いと思ってもらいたいと思ってしまう私は傍から見れば嘸かし滑稽であろう。

｢Aちゃんは多分自分で思ってるよりずっと可愛いですよ｣

とうっ、と掛け声のようなものに合わせ私の背中が叩かれる。

｢なにするんですか！｣

｢気合注入ですかね｣

センラさんが可愛いと言ってくれるのだから、うらたさんも可愛いと思ってくれるだろうか。
可愛い、そううらたさんに言ってもらえるのを想像しただけで緩む口元はうらたさんへの想いが滲み出ているように感じた。

｢うらたさんに可愛いって思ってもらえるでしょうか...｣

ポロリと零れた台詞にセンラさんは何処か複雑そうな表情を見せる。

｢センラのコーディネートやから完璧やで｣

自信満々な台詞のはずなのにその表情はどこか陰っていた。

｢Aちゃんのこと可愛いって思うのはセンラだけ十分やのに｣

｢へ？｣

何か呟いたように聞こえ、センラさんに聞き返してみたが、何も無いよ、と誤魔化されてしまった。

｢うらたんのこと好き？｣

｢何を今更。当然好きです｣

不思議な質問をされたが、キッパリ言い切れば｢そんな所も好きやで｣と更に不思議なお褒めの言葉のようなものを頂いた。

｢じゃあ、センラのことは？｣

今日のセンラさんはどこか変だ。