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夢主side
｢お、Aちゃんおはよう｣
｢センラさんおはようございます｣
待ち合わせに指定された場所に行けば、私とほぼ同時に着くようにしてセンラさんが正面から現れる。
スーツ姿をよく見かけるが今日は完全offなこともあり、私服姿でお出ましだった。
｢服似合ってんで｣
｢センラさんも素敵です｣
慣れた様子で微笑む彼はやはり私との年の差を感じさせる。
それにしても流石はセンラさんと言うべきか。
小さな顔にスラリと伸びた脚、全体的に線の細いスタイルを持つ彼は少しゆとりのある大きなトレーナーと細身のジーンズすら着こなしてみせる。
それに比べ私ときたら。なんの変哲もないプリントシャツにショートパンツと如何にもな高校生らしい私服スタイルだ。
｢センラさんの隣に並ぶのが恥ずかしい...｣
｢なんで？よう似合ってますよ｣
フォローまで完璧とは恐れ入りました。
｢行きましょか｣
スっと手が差し出されたが、その手に自分の手を重ねる度胸は無く、袖を掴んだ。
___
｢うっ煌びやか...｣
｢何言うてんの。高校生が物怖じしてたら誰もこられへんやないですか｣
ショッピングモールに入れば今風のオシャレな服の数々。
特段オシャレだというわけでもない私とは別世界のようでどこか居心地が悪い。
しかし今日は隣にセンラさんが居るため場違い感が多少ではあるが和んでいる気もする。
｢あ、これとかうらたん好きそう｣
そう言ったセンラさんの手に握られていたのは袖にフリルがあしらわれた薄いピンクのブラウス。
｢それはちょっと...｣
｢え〜。似合うと思うのに｣
あまりにも可愛いに全振りしすぎてませんか。
私に似合うとは到底思えない。
｢こんなに可愛い服似合わないんですー！｣
軽くセンラさんに服を押し付ける。
｢これ着てほしいんですけどね〜｣
センラさんは渋々、という様子で服を元に戻す。
...だなんて彼はそんなに諦めが早いわけが無かった。
｢うらたん絶対喜ぶのに...｣
服をなおす直前にくるりと振り返りそう呟かれる。
｢くっ...それは狡いですよ｣
うらたさん関連のワードには極端に弱いのだ。
｢んふふ｣
上機嫌に笑う彼に、さてはセンラさんの好みの服も同時に押し付けられたのではと苦笑した。
｢んー、じゃあ後はボトムスと靴ですかね｣
まさかの全身コーデ。
今日はまだまだ帰れなさそうです。
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夢 - 初めまして、とても良い作品ですね。更新停止となっていますが、投稿されるまで待ちたいと思います。 (2020年1月16日 18時) (
レス) id: 393bcdab68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむ | 作成日時：2019年4月5日 21時
