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夢主side




私が高校生ながらに声優として活動を続けるきっかけとなったのはうらたさんだ。



”求む!声優の卵!”


だなんてありきたりなネット広告に私が目を引かれた理由。
それは、オーディションに合格すればうらたさんと共演できる、という一文があったからだった。


「うらたさんと、共演?」


そんな夢のような話があるものかと自分の目を疑った。
しかし、頬をつねればが痛みは感じ、試しにその場でジャンプしてみれば地に足が付く感触も感じられた。


そこからは早いもので、案外すんなりと受け入れてくれた母親に連れられ気が付けば都内のオーディション会場へと出向いていた。



志望動機は?と聞かれたとき、私は堂々とこう言い放った。


「浦田渉さんの隣に立ちたいからです。」


声優志望の子たちが多い中、そんな理由を恥ずかしげもなく言ってのけたのは私ぐらいだったかもしれない。



「ごう、かく...?」


合格通知が来た時の溢れんばかりの笑みを母は一生忘れないそうだ。

今までうらたさんのライブには出向いたことがあったが、直に彼と触れ合える機会に恵まれなかった私は、夢見心地にきっと他のリスナー同様彼には特別優しく接することができると思っていたのだ。



しかし、現実はそう甘いものではなかった。



,



「初めまして、Aちゃん」

「初めまして」


,



「声優に憧れてたの?」

「いいえ、うらたさんが好きだったので」






どんなにうらたさんが優しく接してくれたって、緊張して不愛想になってしまう。
仮に気持ちを言えたって表情筋まで動かす余裕はなく真顔。





「彼ら」になら普通に話せるのに。




私だってうらたさんに冷たい対応したくないのに。




推しへの優しい接し方、教えてください。

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- 初めまして、とても良い作品ですね。更新停止となっていますが、投稿されるまで待ちたいと思います。 (2020年1月16日 18時) (レス) id: 393bcdab68 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむ | 作成日時:2019年4月5日 21時

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