9この家の光 ページ9
．
『四番隊A！、っ‥手伝いに来た！』
こういう時、何かあった時のため、所属と名前を伝える決まりがある。
悲しい決まりだがそれがいつ命を落とすか分からないこの場所ではとても大事な事なのだ。
「助かる！！」
「無理はするなよ！」
「もう少しだ、頑張ろう！」
周りからの声はもう雨と雷鳴であまり聞こえない。頭からバケツの水以上の勢いで叩きつける雨に皆手元が苦戦する。それに加え、太陽が消え完全な闇が襲う。
この世で一番の大きさを誇るモビーディック号すら、海ではただの小さな塊だ。
甲板からの拡声器からの指示の声は、遂に聞こえなくなった。
．
「くそ、！！海水が多くて飛べそうにねえよい‥！」
「マルコ‥！俺も無理だ、飛沫の海水が多すぎる！」
焦った二人の後ろからサッチも慌ててやって来た。エースは安心してサッチに声をかける。
「サッチ‥！良かった、Aを連れ戻してくれ！」
エースが叫ぶが、悲しそうに首を振るサッチに思わず掴みかかった。
「なんでだ！早くしねぇと落ちちまう！」
「あいつだけ特別扱いはしない。助けてくれと言われるまで、皆同じだ。わかれ、エース」
そう言ったサッチに何も言い返せなかったエースは血が出るほど唇を噛み締めた。そんなやり取りを見てマルコは肩を叩き、そのまま他の場所へ手伝いに向かった。
帆は無事に下ろされ、あとは上がったクルーたちが順番に甲板へと降りて来る。もちろんサッチもマストを見上げ、Aから目を離さなかった。
「っ、よかった‥間に合った！」
「Aが来てくれたお陰でマストが持ったよ！」
「もうすぐで折れるとこだった‥！」
肩で息をするクルーたちは口々にAの手際の良さを誉めていた。もうあとはAとジェイドだけになり、皆ホッと一息付いた時だった。
『ジェイド？！』
「くっ‥そ、今の揺れで、！！」
船が大きく揺れた瞬間、ジェイドの足に太いロープが絡まり絞まり上げる。次に締まれば‥膝から下が千切れるだろう。既に鬱血し、苦悶の表情のジェイド。
「お前は下へ！サッチ隊長を！‥ぐぅ、！」
『だめ！！今そっちへ行く！』
．
「おい！‥ジェイドの足がやべぇ！Aが向かってるが次揺れたら海へ落ちるぞ！」
双眼鏡のクルーがサッチ隊長！指示を！と叫び甲板に緊張が走った。
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嫁子ちゃん。(プロフ) - 読者の皆様！こんにちは(^^)新しいアカウントになりました！末っ子ちゃん更新してますので、私に飛んで楽しんで戴けたら幸いです‥(*^^*) (2021年4月30日 9時) (
レス) id: 8e3cf6a3ac (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - マリンさん» 本当ですか？！嬉しい‥( ｡ﾟДﾟ｡)私も書きながら悶絶しております‥wちびマルコ。マリンさまの為に書きますよ！アカウント変わりましたが続編作りましたのでまた絡みに来てください！ (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - 蒼鳥さん» 毎回だなんて‥泣ける嬉しい(ToT)ありがとうございます‥！アカウント変わりましたが続編‥書きました！是非ともまた感想教えてください( o´ｪ｀o) (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます！楽しみにしてもらえて光栄です‥！続編、アカウント変わりましたが作りました。良かったら遊びに来てくださいね(^-^)/ (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
マリン - 二人がくっついて叫んでました(笑)ちびマルコ….！みたいです！ (2021年4月11日 19時) (レス) id: 6f6628a406 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嫁子ちゃん。 x他1人 | 作者ホームページ：https://Twitter.com/yomeko_zzz
作成日時：2021年3月24日 17時
