41大きな愛 ページ41
キーシャとアメリアの質問攻めからやっと抜け出し、久しぶりの我が家を歩く。
重たい足取りは誰もいない、モビーの後方の影へと勝手に動く。座って膝を抱き目を閉じた。
潜水艦では味わえなかった大好きな風と匂い。
それが今は酷く、辛い。
瞬きの度に涙はボタボタと落ち、黒くシミになり消える。
『‥うん、お似合いだよね。私なんて、』
「なーにが私なんて、だ？」
ハッとして顔をあげれば眩しさで目が眩み、思わず目をぎゅっと閉じた。
太陽が雲に遮られ徐々に視界がクリアになる。
見つけたぜ、お姫様。そう言って悪戯っ子のように手を差し出し、笑ったエース。その手を取ろうとしたけど、綺麗なエースを汚してしまいそうで‥慌てて手を引っ込めた。
『ずっと、大人になりたくて‥でもいつも私は子供扱いで、』
「あぁ。」
『たくさんメイクもファッションも勉強した‥、たくさん料理も覚えたの、‥少しでもっ‥女の人に見られたく、て‥』
「ん。知ってる」
『やだ、シアラの事、大好きなのに‥子供みたいに、嫉妬して、‥っ』
「嫉妬なんて誰でもするぜ？」
『‥っどうやったら私、マルコに好きになってもらえるかな？また、‥髪伸ばしたらさ、チャンスあるかなぁ？そんな、間に‥、誰かと付き合っちゃうよね、』
「‥‥だってよ。マルコ」
．
え？‥まさか。顔を上げ目を疑う。
『やだ‥、嘘‥いつからそこに、』
「‥お前が来る前から居たんだけどよい」
低くなっている真上の屋根からトンと降りて、申し訳なさそうに眉を下げたマルコ。
そんな場所、さっきのエースとのやり取りは丸聞こえなはず！あまりにも悲しくて、周りが全然見えていなかった。
Aは恥ずかしさでその場にじっとしてられなくなり、赤くなる頬を押さえ、バッと振り返り駆け出そうとした。しかし握られた手首とすぐに引き寄せ抱きしめられた体。
「マルコ、感謝しろよ！ったく！」
エースは片手をあげ、その場から一瞬で消えてしまった。抱き締められ、頭上から優しい声が囁く。
「悪い‥。シアラとはお前の治療の事を確認しててな、記憶は戻ってたみたいだし思ってたより元気で安心してたんだい。
俺はずっとお前が好きで‥、18になるまで我慢するつもりだった。そんな苦しませてすまなかったよい‥いや、とっくの昔から愛してた」
どこまでも優しい手とその声は、少し震えていた気がした。
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嫁子ちゃん。(プロフ) - 読者の皆様！こんにちは(^^)新しいアカウントになりました！末っ子ちゃん更新してますので、私に飛んで楽しんで戴けたら幸いです‥(*^^*) (2021年4月30日 9時) (
レス) id: 8e3cf6a3ac (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - マリンさん» 本当ですか？！嬉しい‥( ｡ﾟДﾟ｡)私も書きながら悶絶しております‥wちびマルコ。マリンさまの為に書きますよ！アカウント変わりましたが続編作りましたのでまた絡みに来てください！ (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - 蒼鳥さん» 毎回だなんて‥泣ける嬉しい(ToT)ありがとうございます‥！アカウント変わりましたが続編‥書きました！是非ともまた感想教えてください( o´ｪ｀o) (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます！楽しみにしてもらえて光栄です‥！続編、アカウント変わりましたが作りました。良かったら遊びに来てくださいね(^-^)/ (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
マリン - 二人がくっついて叫んでました(笑)ちびマルコ….！みたいです！ (2021年4月11日 19時) (レス) id: 6f6628a406 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嫁子ちゃん。 x他1人 | 作者ホームページ：https://Twitter.com/yomeko_zzz
作成日時：2021年3月24日 17時
