SONG 2 [歌い手]

story.56 ページ8

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わちゃわちゃしてた。


大きな声で笑ったのを聞いてたり

人生初の加工を使った写真を撮ったり。


そしたらこの人達、寝た。


お酒も飲んでたからな。

この間より少なく見えたけど忙しい人たちだからな。


とりあえずソファーに置いてあった少し大きめのひざ掛けを借りて

猫さんにかける。


男は雑魚寝でも大丈夫だろなんて言う偏見で。


それから、テーブルに散らかされたものを片す。


空き缶に飲みかけの缶。

残ったおつまみにゴミになったもの。


キッチンを借りて洗い物をして分別をする。


冷蔵庫を開けるのはよくないかと余ったものはキッチンに置いておく。


付きっぱなしになったテレビを消す。


帰らないと。

明日も学校だ。


さっきまではもう行く気はなかったけど。


それじゃあ前と同じだ。


昔みたいに逃げるだけだ。


生きると決めた。


胸を張って、生きていけるようになると決めた。


もう負けちゃいけない。


汚くても気持ち悪くてもゆらいじゃいけない。

私は、ここにいる。


誰に何を言われようと私はここにいて

どれだけ汚くても同じ命を持ってる。


教えてくれたことを思い出す。


ここにいる。


少しけりをつけよう。


もう彼女におびえなくて済むように。


決心して、お礼を言って外に出た。


これからは、これまでの関係じゃない。

また会いたいと思える関係だ。





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