SONG 2 [歌い手]

story.81 ページ34

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最近毎日言われてるバイバイを自分でも言う。

振られた手を振りかえして笑ってみる。


少し嬉しそうに笑った姿を見てから部屋に向かう。


自分のスカスカになった部屋でPCを開く。


通知凄いなぁ。

もうそろそろ通知消した方がいいかも。


そう思いながら送られてきたDMやりプに目を通していく。



「アンチ増えたな」



そりゃこんなパッと出があんな有名な人たちと絡んでたらそうなるか。


…被害が自分にだけ及ぶならそれでいいんだ。


ただ、リスナーを傷つけたりあの人達を傷つけたりされるのは嫌。

自分に向けられたものは我慢も何もってところがあるけど

その人たちを傷つけられたらカッとなる。


現に、リスナーへの悪口も

あの人達へのりプの悪口も目立ってる。


それをまるで無視してくれてる。


生放送か何かした方がいいのか。


あの女のことを考えるよりも先に、そっちに気が行くのはもう当たり前のことだ。


両方考えられる人間になりたいけど

一つに集中すると周りが見なくなる性格だ


そんな器用なことできっこない。


思いたったらすぐ行動の癖が抜けず

そのまま放送の準備を始める。


その考えがやっぱり甘かったんだろう。

思いたったらすぐ行動は、本当に悪い癖だったんだと思い知ることになるのに。


私は意外と

冷静で静かでこなせる人間という

完璧にはられたレッテルは似合わないのかもしれない。





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