story.29 ページ30
・
「なんか食べる？なにがいい？」
そう問いかけてくる猫さんにそこまでしなくてもいいと断る。
けど、そこもまた譲ってくれなかった。
適当に作ってくると言った猫さんに言われるままに
昨日と同じ位置に座る。
そんな私に便乗して
そらるさんとまふまふさんも何か食べるものを注文する。
「…ねぇ蜘蛛音さん。学費とか生活費どうしてるの？」
「普通に、遺産と活動でできたお金とかで。」
「そっか…。」
まだ何かしらききたそうなまふまふさん。
そんな彼に、好きに聞けばいいという。
もう何もかも話したんだ。
この三人の前ではまるで素っ裸なんだから。
何を言うのも渋る必要はない気がする。
「…家、寂しくないの？」
「寂しくないですよ。あんな親がいたよりましですから。」
「そっか。」
あの苦しみに比べてしまえばそんなもん。
申し訳なさそうにしたまふまふさんに微笑んだつもり。
それを見てたそらるさんは上手に話の内容を変える。
コラボ何歌う?って。
「何でもいいですよ。低すぎないなら。」
「嘘だ。蜘蛛音さん低いのバリバリ出るじゃん。」
「さすがに限界というものがあります。」
それに、得意なのはどちらかと言えば高い音。
「そういえば蜘蛛音さん本名は？」
どんどん話飛ぶな。
なんて思いながら答える。
「Aです。」
それからそれぞれ名前を教えてもらったけど
活動名の方が呼びやすいということになった。
なんにしろ、名前を呼ばれることへのこそばゆさを今になって覚えた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 117人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Luna(プロフ) - ヤミハナさん» コメントありがとうございます！お力になれたのなら、本当に嬉しいです！ (2019年6月12日 21時) (
レス) id: 72cfa00c25 (このIDを非表示/違反報告)
ヤミハナ - この作品のおかげで少し自傷行為を我慢できるようになりましたありがとうございます (2019年6月10日 16時) (レス) id: a124146768 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 夕蘭さん» ありがとうございます！文才なんて皆無です笑本当にありがとうございます！ (2019年3月19日 22時) (レス) id: 72cfa00c25 (このIDを非表示/違反報告)
夕蘭(プロフ) - この作品、大好きです！文才分けてください笑笑これからも頑張ってください！応援してます！ (2019年3月19日 16時) (レス) id: fe8a152210 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Luna x他1人 | 作成日時：2019年3月18日 2時
