反社のかわいいおバカちゃん【梵天】

4.朝ご飯作る ページ4

･









｢うぇ？！｣





｢もっといい声出せや｣









朝っぱらから、リビングでおくつろぎタイム中だった私の胸を鷲づかんできた三途。




この人ほんとに、頭おかしいんかな。










｢急に揉むな！｣





｢･･･じゃあ次からは言っとくわ｣





｢そういう問題じゃねぇ！｣





｢腹減った｣









真面目に話を聞かないのはいつも通り。




私の胸には飽きたのか、ポリポリお腹をかいてキッチンに向かう三途さん。







･･･何食べるんだろ。



なんて思って三途の行先を眺めていたら、ピタッと止まったその人。



え、なに？








｢見てんじゃねぇよ、やらし〜の｣





｢やらしくないわ！｣





｢なんか作れ｣





｢えー、三途が作るんじゃないの｣





｢なんで俺が作んだよ｣





｢春ちゃんの得意料理はなーに｣









まぁどうせ彼が作ることは無いでしょう。


そう思って、ソファーから立ち上がって三途の後ろを追いかける。





三途はちょっとちょろいので、春ちゃんって呼ぶと機嫌がちょっと良くなる。



私はそれに気がついている！










｢生意気な呼び方してんじゃねぇよ｣





｢･･･え、ごめん･･･｣









あれ、失敗した、とちょっとショックを受けていたら、怒ってねぇよ、って頭をくしゃくしゃされた。




三途って、たまにこう、お兄ちゃん！て感じあるよね！嫌いじゃないよ！









｢何食べたい？｣





｢何食べたいか聞いて作れんのかよ｣





｢あはは、面白いこと聞くね｣





｢朝飯っぽいもん｣





｢目玉焼きとか？｣





｢ん｣









なんでもいいから作れって感じ。




じゃあ、漫画とかで見る朝ごはんを作りましょう！









｢三途はここにいてね｣





｢あ？なんで｣





｢寂しいじゃん、1人で作るの｣





｢うさぎかよ｣





｢寂しがり屋なんですー｣





｢はよ作れ｣





｢他のみんなもそろそろ起きるかな？｣





｢俺らの分だけでいいだろうが｣










何言ってんだよ、と顔をしかめる三途さん、今日は私を独り占めしたい日だな？



珍しいですね！








｢目玉焼きは半熟！食パンはしっかり焼く！｣




｢分かってんじゃねぇか｣





｢ちなみに、蘭ちゃんは食パンちょっと焼きすぎただけで焦げてるって言う。

竜ちゃんは卵は半熟すぎると怒ります｣





｢聞いてねぇわ｣









今日は1日三途が離れてくれませんでした。









･

5.2人で昼寝→←3.漢字が苦手

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す