愛を知りたい 【三途春千夜】

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｢Aさんさぁ、三途さん、取られてどんな気持ちです？｣










呼び出されたかと思えば、何の話だ、この女。










スキンシップ男が私を指名し始めてからさらに時間が経った。






多分もう春千夜は、私を指名したりしない。












屋上に来て欲しいんですと頼まれ着いてきてみれば･･･。












監視対象だったはずだけど、最近はただ本当に幹部の美形と戯れたいだけのように見える。










そろそろ帰ろうと思ってたし、いいか。



隣でなにかほざく女を無視して、タバコに火をつけた。












ここに来てから止められたタバコは最近、いつの間にか手元にあった。






客に匂いでバレないように、そう吸わないけど。












こういう時に吸ってしまうのは、仕方ないでしょ。








お薬をくれなかったココが悪い。









｢無視ですか？｣




｢･･･あんた可愛いね｣




｢は？｣




｢春千夜があなたを指名して、今後私の周りがみんなあなたと戯れたって私には関係ない。私が築きたくて築いた場所じゃない｣









あんたがどうなろうと、私はどうだっていい。笑ってやった。











私に利用価値が無くなれば誰が私を殺すんだろう。











別にいいよ。





ここに居場所がなくなったら、どの道私に行くところなんてないんだから。











二階建ての屋上は、とっても低い。








見える景色も、別に何も変わったことは無い。








煙を吐きながら、うるさいその子の声をBGMに、私が死ぬ時を考えた。



















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